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2012年4月10日(火)

大統領選23人届け出

エジプト 民主化へ激戦

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 【カイロ=小泉大介】エジプト大統領選挙(5月23〜24日投票)の立候補が8日に締め切られ、選挙管理委員会は同日、23人が届け出たと発表しました。今後、昨年の「革命」後における民主化プロセスの重要な節目に向け、激戦が展開されることになります。

 今回の大統領選は、ムバラク前大統領の当選が確実だった前回までと違い国民の大きな関心を集めており、約1200人が立候補届け出用紙を受け取りました。ただ、立候補には国会議員30人あるいは有権者3万人分の推薦署名が必要なため、ほとんどが断念せざるを得ませんでした。

 立候補届け出期間終盤になり混乱も見られました。イスラム主義勢力・ムスリム同胞団の副団長だったシャーテル氏と、長く情報長官を務め前ムバラク政権時代の最後に副大統領に就いたスレイマン氏の立候補表明が大きな波紋を広げました。

 先に行われた人民議会(下院)選挙で47%の議席を獲得したムスリム同胞団は「大統領権力は求めない」と一貫して独自候補擁立を否定してきましたが、先月末に突然の「方針転換」。シャーテル氏が前政権下で受けた有罪判決を理由に立候補が無効となる可能性があるため、同胞団を母体とする自由公正党のモルシ党首の立候補も届け出させる念の入れようでした。

 同時に同胞団の独自候補擁立をめぐっては、幹部会合の投票で賛成56に対し反対が55に達し、「分裂」含みの様相にもなっています。

 一方、スレイマン氏も一度は立候補を否定しましたが、今月6日に突如、「国民の要請に応える」と立候補表明。同氏は「革命」後も権力を握り続ける軍最高評議会が後ろ盾と見られており、立候補について「革命を侮辱するものだ」との批判も出ています。

 他の有力候補は、前アラブ連盟事務局長のムーサ、ムバラク政権時代に最後の首相を務めたシャフィク、昨年立候補表明して同胞団を除名となったアブルフォトゥーフの各氏ら。届け出書類や資格要件の審査を経て、今週末に最終候補者が発表される見込みです。


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