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2012年4月7日(土)

仏大統領選 投票まで2週間

左翼候補 急伸

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 4月22日のフランス大統領選第1回投票まで2週間あまり。フランス共産党や左翼党などから成る「左翼戦線」のメランション候補(左翼党共同議長、元社会党上院議員)の支持率が急上昇し、波紋を広げています。上位2者で争われる決選投票に残るのは難しいものの、最終的な大統領選出にも影響を及ぼしそうです。(米沢博史)


二大政党への不満 高失業率が背景に

 今月に入ってメランション氏の支持率は10%から15%に急伸、極右・国民戦線のルペン候補を抜き第3位となっています。選挙集会も盛況で、パリ・コミューン記念日(3月18日)にバスティーユ広場で開いた集会、今月5日のトゥールーズの集会には数万人から10万人超の支持者が押し寄せました。

 メランション氏の公約は、35時間労働制の再確立や60歳定年制など、サルコジ政権が切り下げた制度の復活、大企業・大資産家への課税強化など。集会では「金持ち」支配の政治を批判し、フランス革命を想起しながら「市民蜂起のときが来た。21世紀の共和制をともに建設しよう」と訴えています。

 支持率急伸の背景には、欧州金融危機のもとでの社会の閉塞(へいそく)感と、その打開の方向を示せない二大政党(与党・国民運動連合と野党・社会党)への不満があります。失業率は、「5%に下げる」とした前回大統領選(2007年)でのサルコジ氏の公約に反して、10%近くまで上昇しています。

 メランション氏のブログには「このつらい世の中で、私のことを理解してくれた」といった、報われないと感じる多種多様な人たちから共感の声が大量に寄せられています。

 メランション氏は社会党を批判して09年に離党し、「左翼党」を結成。仏共産党と「左翼戦線」を組み、左翼勢力の大同団結を呼び掛けています。

 仏国立科学研究センター(CNRS)のジェラール・モジェ上席研究員(社会学)はブログで、「社会党は欧州建設やグローバル化を口実に新自由主義に同調してきた」が、「メランション候補はそれに代わる信頼できる選択肢として、投票から遠ざかった有権者の気を引きつけている」と分析します。


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