2012年4月1日(日)
原発をどう教えるか
仙台市 復興と教育で研究集会
日本教育方法学会は31日、「東日本大震災からの復興と教育方法」と題した研究集会を仙台市の東北大学で開きました。
小林昭三新潟大学名誉教授は、原発をどう教えるかについて9項目を提起。▽安全神話教育が「フクシマ」をもたらした反省を基礎にする▽世界と日本の原発事故の核心と教訓を知らせる▽放射線防護に役立つ▽原子力ムラ(原発利益共同体)がなにをするかを見抜く▽地域住民の民主的エネルギー選択に益する―などを提案しました。
佐藤健東北大学准教授は、岩手県釜石市、仙台市などの防災教育例を報告。町を探検し防災課題を点検する「子ども防災モニター」のような、子どもを学習の主体者にする教育プログラムが重要で、それは安全な地域づくりに役立っているという実感(社会的自己実現)を子どもにもたらすと強調しました。
福島県相馬市の小学校教師の増子啓信氏と、同県の私立高校社会科教師の福田和久氏は、悩み学びながら放射線・原発の授業をしたと報告しました。
佐藤幸也宮城学院女子大学教授は、地域の復興と学校の再生を、どちらが先ということでなく同時進行で実現させようとしている宮城県石巻市雄勝小学校の例などを紹介しました。