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2012年3月18日(日)

きょうの潮流

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 大金持ちや権力者の金や物を奪い、貧しい人に分け与える盗賊たち。かつて人々は、彼らを「義賊」とよびました。イギリスのロビン・フッドが代表格です▼彼の名前は、いまも現実に生きています。昨年来、米ニューヨークの金融の町ウォール街を「占拠せよ」と運動してきた人たちは、「ロビン・フッド税」をつくれと求めます。とくに為替市場で取引されるあぶく銭に税金をかけ、貧困をなくすのに生かそうという提案です▼フランスの無法者マンドランも、税金とのかかわりで超大物の義賊とみなされてきました。物語や映画で伝説と化した、18世紀の人です。実は、彼は義賊らしくなかったようです。密輸の商人でした▼たばこや布を密輸したり倉庫の塩を奪ったりして、闇で安く売りさばく。次々と監獄を襲って解放した囚人を手下にし、時には残酷な人殺しも辞さない。しかし、民衆は彼をもてはやした、といいます▼彼の襲う主な相手が、「徴税請負人」とその部下だったからです。当時、フランスの税金のほぼ半分が間接税でした。塩税。酒や織物、家畜の消費税。関税。たばこ専売収入…。国は、徴税請負人という業者に間接税とりたてや密輸とりしまりを任せていました▼特権をもつ貴族や官僚は直接税を免れ、民衆には重い間接税。きびしいとりたて。民衆は、徴税請負人を「吸血鬼」とよび、マンドランが安く売る塩や布にとびつきました。庶民に重く身銭を切って納める業者に酷な、今の日本の消費税も本性は同じです。


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