「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年3月17日(土)

民主化デモ1年

シリア 弾圧やまず

国連 死者8000人 避難23万人

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【カイロ=小泉大介】シリアで民主化を求める国民のデモが本格化してから15日で1年を迎えました。国際社会の非難にもかかわらず、アサド政権による住民弾圧はやむ気配をみせず、犠牲者増に加え避難民が大量発生するなど事態は深刻の度を日々増しています。

 シリア軍は現在、中西部ホムスにつづき、北西部イドリブで多数の戦車や軍用ヘリコプターを動員し集中攻撃を行っています。英国に拠点を置く「シリア人権監視団」は15日、イドリブ近郊で、軍により拷問された23人の遺体が発見されたとしました。同地では13日にも虐殺された約50人の遺体が発見されたばかりです。

 国連の集計では、住民弾圧をめぐるこの1年間の死者は8000人に達します。「シリア人権監視団」は同日、9113人が死亡したと発表しました。

 シリアでは避難民も急増しており、国連によれば、この1年で23万人が家を追われ国内外に避難。ここ数日は、イドリブから近い隣国トルコへの避難民が急増し、14日から15日にかけて約1000人が国境を越えました。同国の避難民は約1万5000人に達していますが、トルコ赤新月社は15日、このまま軍の攻撃がつづけば、避難民は最大50万人まで増えるとの懸念を示しました。

 さらに国内の食料不足も深刻で、国連食糧農業機関(FAO)は14日、140万人(人口約2250万人)が問題に直面していると警告しました。

 世界27カ国・200の人権団体は15日、共同声明で、国連安保理がシリア政府による民間人攻撃を停止させるための決議を採択するよう求めました。声明に加わったカイロ人権研究所は「シリア人死者は、数百の子どもを含む恐るべき数に達している」「いまこそ、世界が一致して犠牲者増をくい止める効果的な対応をなすべき時ではないのか」としました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって