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2012年3月2日(金)

「全面見直し」の公約投げ捨て

大型公共事業はそのまま

衆院予算委 穀田議員質問

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 1日の衆院予算委員会で、民主党政権が公約した大型公共事業の全面見直し問題をただした日本共産党の穀田恵二議員。「コンクリートから人へ」といいながら、継続し続ける政府の姿勢が浮き彫りになりました。


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(写真)質問する穀田恵二国対委員長(左)=1日、衆院予算委

 民主党は、2009年総選挙マニフェストで「時代に合わない大型事業は全面的に見直す」と公約。ところが、来年度予算案では、中止を公約した八ツ場(やんば)ダムや、1メートル1億円もかかる東京外環道、凍結していた整備新幹線の継続・着工を盛り込んでいます。

ダム、高速継続

 穀田 国民に約束した「全面見直し」などまったくない。ダム、高速道路、整備新幹線、港湾だけでも41兆5200億円になる(別表)

 前田武志国交相 計画に上がっているものを足すとそうなる。

 穀田氏は、新規事業以外にも公共事業インフラの維持管理、更新費用が今後50年間で190兆円(国交省推計)にのぼると指摘しました。

 前田国交相は、2037年には維持管理、建て替え費用さえまかなえなくなると認め、社会資本の「コンパクト化」「長寿命化」「民間参入」を進めていくと釈明しました。穀田氏は「更新費が増えることは間違いない」と指摘したうえ、国交省所管以外にも上水道や小中学校の建て替え費用なども加えると、今後50年間の更新投資額が330兆円との試算(東洋大学の根本祐二教授)を紹介し、新規大型公共事業を続けていくことはできないと追及しました。野田佳彦首相は「相当な額が必要になることは間違いない」と否定できませんでした。

 穀田氏は、昨年11月の行政刷新会議の提言型政策仕分けで「新規投資は厳しく抑制」と結論付けていたと指摘し、ただしました。

 穀田 八ツ場ダムは復活、東京外環道は着工、整備新幹線も進める。これが「提言」通りか。

 岡田克也行政刷新相 トータルの公共事業予算はかなり減らしている。

 前田 どうしてもやらざるをえない事業に絞っている。

自民党と同じ

 言い訳する両氏に対して穀田氏は、「『大型の公共事業は全面的に見直す』と公約したことがやられていない。一番肝心なダム、高速自動車道、新幹線など、中心は全部残っている」と批判しました。

 穀田氏は「『重点化』というなら、新規から維持・管理・更新に重点を移し、大型開発事業から命と暮らしを守る地域密着型の公共事業に変えてこそ、持続可能性が出てくる」と主張。「自民党時代の大型公共事業推進にはアメリカと財界・大企業の圧力があった。民主党も財界の要望書を受け入れてから公共事業見直しのトーンが下がってきた。アメリカや財界中心の政治を脱却できないところに根っこがある」と強調しました。

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