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2012年1月31日(火)

主張

IMF消費税15%発言

経済を壊しては元も子もない

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 国際通貨基金(IMF)のガーソン財政局次長が、日本の消費税率について「15%まで引き上げる必要がある」と24日の記者会見でのべました。

 IMFの幹部はこれまでも「2017年に15%にすべきだ」(昨年6月)などと、日本の消費税問題に介入しています。

 まったく余計なお世話です。

「対岸の火事」にしない

 民主党政権はIMF幹部らの発言をテコに、消費税増税の路線に拍車をかけてきました。IMFの副専務理事の1人は日本の財務省の元財務官です。民主党政権と財務省の意向がIMFの動きに反映していることは明らかです。今回のIMF幹部の発言も民主党政権から相次いでいる税率10%以上への増税発言と呼応しています。

 野田佳彦首相は「欧州の債務危機は対岸の火事ではない」(13日の記者会見)とのべています。欧州のような混乱に陥りたくなければ消費税の増税をがまんしろ、と国民に迫っているのです。

 しかし欧州はいま、ツケを国民に転嫁する財政再建策が経済を悪化させて税収を減らし、かえって政府債務を増やす悪循環に悩まされています。日本に消費税増税を求めるIMFも、次のように警鐘を鳴らさざるを得なくなっています。財政再建は「スプリント種目ではなくマラソン競技」であり、安易で性急な財政再建策ではなく「信頼のおける実際的な財政再建計画が必要となろう」(チーフエコノミストのブランシャール氏)。

 日本経済は長期にわたって国民の所得の低下が続き、家計消費を中心とした内需は極めて脆弱(ぜいじゃく)です。5%の税率引き上げで13兆円もの国民負担増となる消費税増税は、家計と内需に破壊的な打撃となります。経済を底割れさせ、財政赤字をさらに膨張させる悪循環への道にほかなりません。

 無謀な消費税の大増税を中止し、消費税に頼らない財源づくりに力を尽くすことこそ欧州の経験を「対岸の火事」にしないということです。

 内閣府が先月発表した「日本経済2011―2012」は、欧州で債務危機が表面化した国と日本には構造的な違いがあると分析しました。日本は「経常収支黒字であり、外国資本の急激な流出が生じているわけではなく、また、日本国債の外国投資家保有比率も低い」ことから、財政危機が表面化する「可能性は低い」―。欧州の経験から、緊縮財政や増税で実体経済を悪化させると「税収が思うように伸びないため、国債に対する信認の回復につながらない」と指摘していることも重要です。

従来型財政の転換を

 日本はいま、欧州のような危機にさらされているわけではありません。しかし、大型公共事業の復活や軍事費の浪費、大企業・大資産家減税の大盤振る舞いを続けて財政規律を破り続けたらどうなるか。社会保障削減と消費税大増税を強行して内需を壊し、産業の空洞化を加速したらどうなるか。民主党政権のやり方は、危機をみずから招く破滅的なやり方です。

 暮らしと内需を痛めつける従来型の財政運営を根本から転換し、軍事費などムダの「聖域」にメスを入れて富裕層と大企業に応分の負担を求め、応能負担の原則で社会保障の充実を図りながら財政を立て直す道に進むべきです。


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