2012年1月27日(金)
薬害イレッサ解決を
きょう大阪高裁で結審
原告・弁護団ら集会
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肺がん治療薬「イレッサ」の副作用の間質性肺炎で825人の死亡者を出した薬害イレッサ事件の西日本訴訟が27日、大阪高裁で結審を迎えます。これに先立ち、原告・弁護団・支援者らは26日、大阪市内で前夜集会を開きました。
薬害イレッサ西日本弁護団の永井弘二事務局長は、「致死的な副作用について、製薬会社は承知していたにもかかわらず十分な警告はなく、副作用にたいして無警戒であったのがばく大な被害を生んだ」と指摘。「薬害イレッサの解決と検証なしには薬害根絶はありえない」と述べました。
臨床・社会薬学研究所の片平列彦所長が講演。イレッサ事件は単なる「副作用問題」ではなく、「危険性を軽視・無視された医薬品が承認・販売され使用されることによって起こる重大な健康被害である『薬害』です」と述べました。
夫が被害にあった原告の女性は、「イレッサが承認され、マスコミに取り上げられた当時を思い出した」と述べ、「夫は“夢の新薬”とうたわれた記事を見せて、早く飲んで病気を治したいと言っていた。薬は病気を治すもの。その薬によって悲しい思いをする人をなくしたい」と語りました。