2012年1月19日(木)
全土に攻撃停止命令
大統領 少数民族と和平促進
ミャンマー
【ハノイ=面川誠】ミャンマーのキン・イ入国管理・人口相は17日、テイン・セイン大統領が13日に国内全土での少数民族武装組織に対する攻撃を停止するよう軍に命令したことを明らかにしました。キン・イ氏はカレン民族同盟(KNU)との和平交渉団員です。
ネピドーからの報道によると、政府とKNUが12日に停戦合意したことを受け、大統領は「自衛の場合を除き」いっさいの攻撃をしないよう命じました。
キン・イ氏は、少数民族武装組織との停戦を実現した上で、すべての少数民族代表と政府代表が参加する和平会談を実現させることが政府の構想だと述べました。
ただ、攻撃停止命令が出た後も「偶発的な交戦」は続いているほか、一部の末端部隊には大統領命令が届いていないといいます。
ミャンマーには人口の約7割を占めるビルマ族のほか約50の少数民族(細分化すると135)が住み、多数の武装組織が独立や大幅な自治を求めて活動中。1990年代以降、17組織が政府と停戦に合意しています。