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2012年1月18日(水)

民主党

比例80削減案を決定へ

野田首相 「通常国会中に成立期す」

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 民主党は17日の政治改革推進本部役員会で、衆院比例定数80削減法案を通常国会に提出することを確認しました。「1票の格差」是正を口実に、自民党が主張する現行300小選挙区の「0増5減」案を採用することと合わせて決めました。役員会は18日の同本部総会に提案します。

 また、野田佳彦首相は、同日の内閣記者会のインタビューに答え、国会議員定数削減と国家公務員の給与削減について「通常国会中に結論を出す。結論を出すということは(関連法案の)成立を期すということだ」と明言しました。消費税増税の前に民意封殺の比例定数削減を断行する構えを改めて示したものです。

 野田首相は6日に「社会保障と税の一体改革」素案を決定。13日には岡田克也元代表を「一体改革」担当の副総理に起用する内閣改造を行い、自ら改革への「最強の布陣」だと述べてきました。しかし、改造直後の一連の世論調査で内閣支持率は続落を続け、消費税増税反対が多数となるなど、強硬路線は国民的基盤を掘り崩しています。

 増税の「突破口」として民意をもっとも反映する比例代表の定数削減を振りかざす姿勢に対し、国民的批判はますます強まっています。

解説

民意封殺 増税押し付け

 消費税増税に対する反対世論が高まる中、民主党執行部が衆院比例定数80削減案を通常国会で成立させる姿勢を明確にしました。

 比例代表部分は現行制度でもっとも民意を反映する部分です。それを削減すれば、大政党に有利な小選挙区制による民意のゆがみを極端に拡大することになります。しかも、民主党も自民党も消費税を10%とすることでは完全に一致しています。比例削減は、増税に反対する世論と少数政党を国会から締め出すものにほかなりません。

 野田首相は「一体改革は、政治家自ら身を切る政治改革を実施したうえで必ずやりぬく」(16日)と述べました。しかし、国会の議席は民意を国政に反映する手段であり、政治家が“身を切る”などと言って勝手に切り売りできる私物ではありません。

 民主党案は、民意を封殺して国民に増税を押し付けようとするものであり、最悪の民主主義破壊です。(中祖寅一)


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