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2012年1月13日(金)

ハイチ大地震から2年

支援届かず復興停滞

50万人が避難生活

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 【メキシコ市=菅原啓】カリブ海のハイチは12日、約30万人の犠牲者を生んだ2010年の大地震から2年の節目を迎えました。

 国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)は10日、10年7月から11年11月までの期間に、テントなどで避難生活を送る国民の数を65%減らしたとする報告書を発表しましたが、それでも避難生活が続いている人の数は50万人以上も残されています。

 震災後の最大の問題はコレラ流行です。国連などによると、震災後に発生したコレラは患者数52万人、死者7000人と、一国だけでは近代史上、最悪の流行となりました。

 アルゼンチン国営通信の報道では、避難所ではトイレの数が平均で約100人に一つ。医療設備のない避難所も少なくありません。8万を超える建物が崩壊して生まれたがれきの撤去も遅れており、オリンピック競泳プール2000杯分のがれきが手つかずのまま放置されています。

 途上国支援を進める国際非政府組織(NGO)のオクスファムは、国際社会が表明した46億ドルの支援のうち43%しか実行されていないことを、復興が進まない第1の要因に挙げています。

 最大の支援国は米国ですが、同国の雑誌「ディシデント・ボイセス」によると、ハイチ向けの支援金のうち34%は拠出企業や米軍の現地派遣者への手当などで米国側に還流していると指摘。ハイチ政府に実際に渡った援助はわずかにすぎないとの分析を示し、援助の在り方の改善を求めています。


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