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2012年1月6日(金)

米原潜 日本寄港54回

昨年 原発事故でも依然高水準

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 米海軍原子力潜水艦の日本寄港が、2011年の1年間で17隻54回のべ150日に上ったことが、寄港地を抱える自治体の集計で分かりました。10年比で隻数は1減、回数は7減、日数は47減となったものの、依然、高水準を維持。福島原発事故による放射能被害に日本国民が苦しむ中、最新鋭艦を含む危険な原子力潜水艦の寄港が続きました。


 11年3月11日の東日本大震災では、津波によって米領グアムにある海軍基地の係留施設が被害を受け、2隻の米原潜が港内を漂流し、うち1隻がスクリューを損傷するという事故が起きました。

 大震災以降も米原潜は、日本への寄港を継続。寄港地別回数では、沖縄県の米海軍基地ホワイトビーチ(うるま市)が28回(10年比3減)、神奈川県の横須賀基地が17回(同3減)、長崎県の佐世保基地が9回(同1減)となりました。

 11年は、退役が進むロサンゼルス級攻撃型原潜(排水量6900トン)の後継艦である最新鋭のバージニア級攻撃型原潜(同7800トン)やシーウルフ級攻撃型原潜(同9140トン)、超大型のオハイオ級誘導ミサイル型原潜(1万8750トン)の寄港が前年同様、目立ちました。

 とりわけ、沿岸浅海域での作戦能力が強化されたバージニア級原潜は10年に「ハワイ」が初めて日本に寄港(横須賀)しましたが、11年は「テキサス」が7月25日に初寄港(ホワイトビーチ)。以後、横須賀に6回寄港を繰り返しました。

 12月21日には同じバージニア級原潜「ノースカロライナ」が日本に初寄港(横須賀)。同級原潜の日本寄港は、10年の5回から8回に増加しました。

 テキサスやノースカロライナは、米国防総省の06年版「4年ごとの国防政策見直し」(QDR)が太平洋地域での潜水艦戦力の増強を打ち出したのを受け、母港を米東海岸の基地からハワイ・パールハーバーに変更。両艦の日本寄港はいずれも、西太平洋地域への初めての作戦航海の一環でした。

 米原潜が長期間滞在する横須賀は、東日本大震災による地殻変動で大規模地震が発生する確率が高まったと予測されている三浦半島に位置します。2基の原子炉を持つ米原子力空母ジョージ・ワシントンの母港です。11年9月16日には同空母と2隻の原潜が居合わせ、計4基の原子炉が存在する事態も生まれ、原子力事故への懸念が広がっています。

表:2011年の米原潜寄港状況

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