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2011年12月24日(土)

PLO改革で合意

パレスチナ ファタハとハマスが会談

「歴史的和解」へ前進か

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 【カイロ=小泉大介】パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハのアッバス議長(PLOとパレスチナ自治政府の議長を兼任)とイスラム武装抵抗組織ハマス指導者のメシャル氏は22日、エジプトの首都カイロで会談し、PLO改革で合意しました。ハマスのPLO参加を含む「歴史的和解」が前進する可能性が出てきました。


 合意は、PLO改革のための委員会を発足させ、ハマスの代表者も参加するというもの。ファタハのアフメド交渉責任者は「和解は始まった。時間はかかるだろうが、始まったのだ」と表明しました。

 アッバス議長は会談後、来年5月までの実施が見込まれる自治政府議長選と評議会(国会に相当)選挙を準備する選挙委員会の設立も指示しました。

 両派は2006年の評議会選でハマスが圧勝した後、治安権限などをめぐり対立が激化。ハマスが07年にガザ地区を掌握して以来、パレスチナでは同地と自治政府が統治するヨルダン川西岸に事実上、二つの政府が併存してきました。

 イスラエルとの関係では、ファタハが主流を占めるPLOは1993年にイスラエルと相互承認を行い、同国政府と和平交渉を進めてきました。一方、ハマスはイスラエルの存在を認めず、交渉も否定してきました。

 エジプトのアルマスリ・アルヨウム紙は、ハマス指導者イスマイル・ハニヤ氏の政治顧問が「われわれは、イスラエルに攻撃の口実を与えないような抵抗戦術の構築を必要としている。国際的な支持を得るためにも、非暴力的なアプローチがその一部となる」と述べたことを報道。今回のPLO参加の動きは、武装抵抗戦術の「転換」と一体のものとみられます。

 一方、イスラエル首相報道官は22日、両派の合意について「もしアッバス議長がハマスに歩み寄れば、和平から遠ざかることになる」と述べ、あくまでハマスを敵視する姿勢を示しました。


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