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2011年12月16日(金)

米下院公聴会

TPP 対日圧力次々

全分野の“市場開放”要求

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 【ワシントン=小林俊哉】米下院歳入委員会貿易小委員会は14日、環太平洋連携協定(TPP)をめぐり、マランティス次席通商代表らを証人として、公聴会を開きました。業界や与野党議員から日本の“市場開放”を強く求める意見が相次ぎました。

 ブレディ小委員長(共和党)は、日本の参加表明を「歓迎する」と述べる一方、参加国はTPPが掲げる貿易自由化に向けた「高い基準」を満たさなければならないと主張。「すべての問題をテーブルにのせる意思が必要だ」と述べました。

 同日の公聴会では、業界団体「TPPを求める米国経済連合」のブーフナー氏が証言。穀物メジャーで生肉なども手がける米カーギル社の幹部である同氏は「TPPはすべての産品、すべての分野を含むべきだ」「米国農業にとって、とりわけ日本の参加は決定的に重要だ」と述べ、日本の農業分野の「開放」を強く求めました。

 また、世界最大の小売企業ウォルマートの幹部ホフマン氏も、「どんな産品や分野も除外しない包括的な協定」「ウォルマートが世界の主な競争者と効果的に競争でき、米国の輸出業者が海外で新たな市場を獲得できる貿易障壁撤廃」を主張しました。

 マクダーモット議員(民主党)は、日本を名指しして、農業、自動車、保険分野などでの「市場の閉鎖ぶりは悪名高い」と主張。日米間協議で“開放”を強く求めるべきだとの姿勢を示しました。

 ヘーガー議員(共和党)は「私の選挙区である北部カリフォルニアにとって、特にコメは重要だ。日米協議はどうなっているのか」と質問。スミス議員(共和党)も、自身の選挙区事情から「牛肉が重要だ。非科学的な基準が米国産品にあてがわれている」として、安全基準について注文をつけました。

 米業界の利益推進を次々と突きつけられてマランティス氏は、日本の参加を認めるかどうかについて議会側と緊密に協議していくと繰り返しました。来年夏の妥結を目指すTPP本体交渉に日本が参加する可能性については、「判断するには時期尚早だ」と述べました。


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