2011年11月27日(日)
エジプトのデモ続く
25日 首都に10万人集まる
【カイロ=小泉大介】エジプトで実権を握る軍最高評議会にたいし、即時民政移管を求めるデモが25日も全国でつづき、首都カイロのタハリール広場には約10万人が集まり、夜遅くまでシュプレヒコールを上げました。
軍最高評議会は24日、ガンズーリ元首相に新首相就任、組閣を要請。しかし、デモ参加者の多くは、同氏がムバラク前政権時代の首相だったことなどを理由に否定的な意思を示し、あくまで軍政の終了を求めました。
デモに参加した銀行員のヒシャム・モハメドさん(26)は、「革命から9カ月たつのに、私たちの生活には何の変化もありません。それは軍最高評議会が国民の利益実現でなく、自分たちの権力維持を目指しているからです」と語りました。
新首相就任を受諾したガンズーリ氏は25日の会見で、軍最高評議会に権力移譲の意思がないことがわかった場合は辞任すると表明。同評議会が人民議会選挙の第1回投票(28日)までの組閣を要請している件では、「一定の時間が必要だ」と述べて拒否したことを明らかにしました。