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2011年11月10日(木)

伊首相が辞任表明

信用喪失の責任問われ

「赤字削減法成立」条件に

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 【ロンドン=小玉純一】イタリアのベルルスコーニ首相は8日、下院での決算関連法案の採決で過半数を獲得できなかったことを受け、辞任を表明しました。ナポリターノ大統領が首相との会談後、発表しました。


 首相は、財政赤字削減に向けた法案の成立後、辞任するとしています。辞任後は、ナポリターノ大統領が与野党と協議しますが、不調に終われば解散・総選挙となります。

 同日の採決では、主要野党が棄権。与党からも造反者が出て、賛成は308にとどまり、過半数の316を下回りました。野党が提出する構えだった不信任決議案の可決も確実となっていました。連立与党の北部同盟のボッシ党首も同日、首相が率いる与党・自由国民のアルファノ幹事長に首相職を譲るよう求めていました。

 ベルルスコーニ政権は、欧州諸国から赤字削減策の実行力が疑問視されてきました。ユーロ圏財務相会議は7日、イタリアの財政再建について国際通貨基金(IMF)とともに週内に監視団を送ることを決めました。首相は4日、20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれた南仏カンヌで各国の圧力を受け、IMFの監視を受け入れました。首相は、イタリアが信用されなくなった責任を国内からも問われ、辞任要求も出されていました。

 首相の求心力の低下を受け、10年ものイタリア国債の利回りは8日、一時6・7%となり、国債の価格が大幅に下落しました。アイルランドやポルトガルが欧州連合(EU)などの融資を受け入れざるをえなくなった水準に迫っています。


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