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2011年11月9日(水)

米国民 16%が貧困層

別基準で推計 過去最多上回る

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 米国勢調査局は7日、2010年の貧困人口を公式基準とは別の形で推計すると、約4910万人、人口比で16・0%に達することを明らかにしました。同局は9月、貧困人口が統計をとり始めて以来最多の約4620万人(15・1%)と発表していました。別の基準で算出し、その数をさらに上回った形です。

 今回の推計は、9月発表時に採用された貧困人口算出の公式基準とは異なり、高齢者向け医療保険制度(メディケア)の保険料や自己負担分の支払い、所得税の影響などを加味して、計算されたものです。

 この基準では、両親と子ども2人の4人家族で年収2万4343ドル(約190万円)以下を貧困層としています。より実態に沿って貧困人口を推計したものといえますが、今のところ公式基準としては採用されていません。

 この基準では、貧困人口は09年に比べ、約260万人増加しています。また、公式基準では65歳以上の貧困人口の割合は9・0%でしたが、今回の基準では15・9%に達しています。

 現在、財政再建策を協議している超党派の特別委員会は、メディケア向けの予算削減も検討しています。しかし、これ以上高齢者の中で貧困層を増やすことが妥当なのか議論を呼びそうです。

 ロイター通信によると、米シンクタンク・ブルッキングス研究所のロン・ハスキンス氏は「メディケアの中から、わずかでも予算を削減しないことが、いかに重大なことかを示している」と語っています。 (田中一郎)


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