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~7月のテレビラジオ面~

☆「ハンセン病」取材40年 ギャラクシー賞の大賞に

☆役柄広げ20代の集大成に 三浦春馬さん

☆報道番組はもっと真摯に RSK山陽放送 原憲一会長

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□「ハンセン病」取材40年 ギャラクシー賞の大賞に(7月8日付)

 岡山県、香川県を放送エリアとするRSK山陽放送は、年にわたり「ハンセン病」問題を記者たちが引き継ぎ取材を続け、ギャラクシー賞・報道活動部門大賞を受賞しました。6人目の記者を務めた山下晴海さんに思いを聞きました。(記事を読む

□役柄広げ20代の集大成に 三浦春馬さん(7月22日付)

 フジ系「TWO WEEKS」で主人公・結城大地役の三浦春馬さんにインタビュー。初めての父親役で「毎日が初めての感情との出合い」です。年を重ね役の幅が広がり「芝居を楽しみながら現場に向かえるようになってきている」と話します。(記事を読む

□報道番組はもっと真摯に RSK山陽放送 原憲一会長(7月29日付)

「ゴールデンタイム」に自社制作のドキュメンタリー番組を毎週放送するRSK山陽放送。原憲一会長に思いを聞きました。ドキュメンタリーは「県民へのメッセージ」といいます。(記事を読む

●「麒麟がくる」新出演者発表(7月6日付)

 NHKの時期大河ドラマ「麒麟がくる」の新出演者が発表されました。藤吉郎(後の豊臣秀吉)役の佐々木蔵之介は歴代大河の秀吉役を調べ「先輩方、たくさんいまして。歯が痛くなりました」とプレッシャーを感じていました。(記事を読む

●市民とともに歩むメディアとは 京都でシンポ(7月24日付)

 ネット時代に放送の公共性を考えるシンポジウムが京都市で開かれました(主催・メディア総合研究所)。パネリストの一人、KBS京都放送の放送番組審議会委員・西山祐子さんにリポートしてもらいました。(記事を読む

◆ドラマで活躍・多彩な顔が登場 7月の「休憩室」(毎週日曜日掲載)

松本潤さん(14日)本格時代劇に初挑戦。幕末の探検家・松浦武四郎役を務めました。歴史を動かした人物の「熱き思いを体現できないか」と演じました。

桃井かおりさん(21日)「NHKスペシャル 詐欺の子」で被害にあった女性を演じ「第回文化基金賞」の演技賞を受賞。年ぶりの受賞は「演じる勇気になりました」。

反町隆史さん(28日)中小企業を倒産から救う熱血弁護士を演じます。ドラマのモデル村松謙一さんに実際の弁護士活動を聞き、共演者に「一番熱かった」といわれる熱演です。
 

◆好評「試写室」 新ドラマ、ドキュメンタリーを紹介

 ジャーナリストや作家、ライター、詩人ら多彩な執筆陣が、新作ドラマやドキュメンタリーなどの話題作を取り上げ、見どころを伝えます。みなさんは今夜、どの番組を選びますか?

●石子順の「映画の窓」

 毎週金曜日付に掲載。評論家・石子順さんが、1週間分の映画(地上波、NHKBSプレミアム)を厳選して紹介します。

♪♪♪毎週月曜日付は「ゲツトク」です♪♪♪

  毎週月曜は1面を使った特集面をお届けします。通称「ゲツトク(月特)」。最新のテレビ・芸能情報から、話題の人へのインタビュー「思いのままに」「ラジオとともに」など内容も多彩。一流執筆陣による評論「波動」は放送界の「いま」を深く切り取ります。演出の巨匠・鶴橋康夫さんのコラム「ドラマの種」(随時掲載)が好評です。

◆「波動」執筆陣(50音順)◆

 碓井広義(上智大学教授)、河野慎二(ジャーナリスト)、桜宮淳一(在阪テレビ局報道記者)、隅井孝雄(ジャーナリスト)、利元克巳(広島マスコミ9条の会)

【反響続々! 月イチ連載に注目を】

◇石井彰の「テレビ考現学」(第1月曜日付「テレビラジオ特集面」で掲載)

  放送作家・石井彰さんによる辛口コラム。その名も「テレビ考現学」。放送業界では、いま一体何が起きているのか…。〝ご意見番〟的に語り尽くします。

◇武田砂鉄の「いかがなものか!?」(第3月曜日付)

 テレビから感じるモヤモヤの正体って何? TBSラジオ「ACTION」のパーソナリティー(金曜日)としても活躍する気鋭のライター・武田砂鉄さんが、芸能から政治までズバッと切り込みます。(8月からは学問文化欄で掲載します)
 

◇やきそばかおるの「ラジオの歩き方」(第4月曜日付)

国内すべてのラジオ局を網羅する異色のライター・やきそばかおるさんが、各地で愛される注目番組をセレクトします。これを読めば、あなたもきっと〝ラジオの達人〟に!

◇「おすすめ民放BSシネマ」&「イマイのこれ観よっ」

「テレビラジオ」欄で、民放BS各局で放送予定の映画を選りすぐって毎月紹介します。NHK朝ドラの脚本など数々の作品を手掛けた〝映画通〟今井雅子さんが、作り手目線でその月に観るべき作品を熱く語る「イマイのこれ観よっ」もあわせて、どうぞ!
 

♪♪♪読者・視聴者の「声」で紙面をつくります♪♪♪

◇あなたも投稿してみませんか~「みんなのアンテナ」
「あのドラマは感動した!」「ちょっとこの番組はヘンじゃない」…。テレビ・ラジオ番組の感想を募集しています。また、放送問題への意見も大歓迎です。

「みんなのアンテナ」は200字程度の原稿にまとめ、①住所②氏名(紙上匿名可)③年齢④電話番号を記入のうえ、以下のあて先・アドレスに送付してください。掲載の場合は薄謝を進呈します。

【はがき・手紙の場合】
〒151-8675  東京都渋谷区代々木郵便局私書箱62号

   【FAXの場合
 03(3350)5298

 【Eメールの場合
 hensyukoe@jcp.or.jp

※いずれの場合も「みんなのアンテナ係」と明記してください。


◎思いのままに/RSK山陽放送  山下晴海さん/「ハンセン病」取材40年、ギャラクシー賞の大賞に/〝人を棄てる〟差別追い/現場主義で寄り添う

 岡山県、香川県を放送エリアとするRSK山陽放送(本社=岡山市)は、40年にわたってバトンを手渡すリレーのように「ハンセン病」問題を記者たちが引き継ぎ、今も7人目の記者が取材を続けています。このほど放送批評懇談会主催のギャラクシー賞・報道活動部門の大賞が贈られました。6人目の記者を務めた山下晴海さんに取材した思いを聞きました。(小川浩)

 山下さんが、最初に手がけたのは、ホルマリンが入った透明な容器に胎児が保存されていた問題です。

殺人〟の衝撃が

 取材を始めたのは2005年から。山下さんは、間近に見て「衝撃を受けました」と振り返ります。
 「病を患ったお母さんが身ごもったとはいえ、その子は菌を持っていないわけで、殺人です」と言い切ります。
 06年10月に「棄(す)てられた生命」と題して放送されました。
 学びつつ、取材を継続。「逆境の中で磨いたすばらしい言葉を持ち、詩、文学、芸術を創作している方たちを取材して心に刺さりました。取材のテーマ探しに困ることはなかったです」と話します。
 文学によって心の叫びをあらわにした元患者の「いのちの瀬戸~ハンセン病・文芸に生きて」(11年5月放送)、絵を描き続ける元患者を撮影した「生きがい~隔離の中の群像」(13年3月放送)に結実しました。
 1996年、社会から隔離し、元患者を苦しめた「らい予防法」がなくなり、01年の「ハンセン病国家賠償請求訴訟」の後、報道が減りますが、山陽放送は取材を続けました。

〝戦争が生んだ〟

 全国の療養所を訪れる中で「栗生楽泉園(群馬県)で暮らしていた谺(こだま)雄二さんの『日本のハンセン病政策は、戦争から生まれたんだ』という言葉に考えさせられました。軍国主義の下、一等国を目指す(当時の)国の役に立たないとハンセン病患者への差別は、より強まりました」
 それをきっかけに当事者の声を聞き「消えゆく証言 隔離の中の戦争」(13年8月放送)を制作しました。「高齢になり語っておきたいと決意したんだと思います。少しずつ話してくださいました」
 10年11月に放送された「証言 八十年目の真実~長島そしてノルウェー」は、長島愛生園に入所していた評論家の故島田等さんが元患者100人以上から聞いた証言の録音テープを厚い大学ノート2冊に書き起こし、さらに元患者と家族が暮らすことを進め世界をリードしたノルウェーの救護(一時)隔離を知り取材しました。
 「『人々は我が身にふりかからぬ限り人が人を棄(す)てることを容認してきた』。島田さんの著書『病棄て』の一節が忘れられません。自分の事じゃないと差別を容認すると言う意味です」
 現在は「社長室長」を勤めていますが、「冷静に政府の発表を鵜呑(うの)みにせずに取材する。例えば、ハンセン病の当事者に寄り添う目線で世の中を見ることがジャーナリズムの基本ですから、テレビ局に勤めている以上、現場主義を自分の中に持ち続けています」

ギャラクシー賞の受賞理由 1980年から全国の療養所を取材して「国の誤った強制隔離政策によって差別と偏見に苦しむ人々の声を40年間にわたって伝え続け、日本社会の排他性を問う稀有(けう)な報道活動である」

やました・はるみ 1967年、岡山市出身。51歳。大学卒業後、山陽放送に入社。報道部などを経て現在は社長室長。
(7月8日付)


◎思いのままに/フジ系「TWO WEEKS」主演  三浦春馬さん/どんな形でも貢献したい/役柄広げ20代の集大成に

 端正な顔立ちに、いつの間にか鋭い眼光を身につけ、千変万化の感情表現とともに娘のための逃亡劇を演じている三浦春馬さん(29)。フジ系「TWO WEEKS」(火、後9・0、カンテレ制作)で主人公・結城大地役です。「大切なメッセージを多く届けられる可能性を存分に感じた」とほれ込む今作に、どのように向き合っているのか聞きました。(和田肇)
 第1話(16日放送)では、自堕落なチンピラだった結城が、白血病の娘・はな(稲垣来泉=くるみ)と出会って父性に目覚め、骨髄移植のドナーとなることを承諾。ところが何者かによって殺人事件の犯人に仕立てられ、手術の日まで2週間、逃げ通すと決意するまでが描かれました。

初めての父親役

 「初めての父親役で、毎日が初めての感情との出合いです。1話でさえも、目まぐるしく主人公の表情や感情が変わっていく。スピーディーなストーリー展開を体感できるんじゃないかなという手応えを感じています」
 一人で逃げる場面の連続で、撮影中の癒やしは娘役の来泉ちゃんの写真だといいます。「(携帯電話の)待ち受け(画面)にさせてもらって。ふとした瞬間に見られるので、心の支えにもなり、モチベーション(意欲)になっています。(父親の)疑似体験としていい経験をさせてもらっています」
 自身も子役からのスタートでした。「割とおとなの表情をうかがってきた子役時代でした。あんまり子どもらしさはなかったかもしれません」と振り返ります。
 事件物でも恋愛物でも正統派の美男子を演じてきた印象です。近年は悪役にも挑み、彼にしかできない人物を作り上げています。何か変化のきっかけがあったのでしょうか。
 「年を重ねて、いただける役の幅が、グッドハート(よい心)を持っているキャラクターだけではなくて、一見悪く見える役も任せてもらえるようになってきたので。すごく芝居を楽しみながら現場に向かえるように、ここ2~3年でなってきています」

動き方を学んで

 共演者の助言を力にしています。故・蜷川幸雄さんの薫陶を受けた勝村政信さんからは舞台上の効果的な動き方を学んだそうです。
 「勝村さんはフットサルをやられていて、ボールをもらうことがセリフをもらうことだと。そこからフェイントを入れて返すのか、別のプレーヤーに回すのか。表情だけでは見てとれない、機敏な動きなど、いろいろ教えてもらいました」
 その方法論は今作でも生かしています。逃げる中でのアクションや変装は見どころの一つです。「窮地に差し掛かった時のとっさの判断力とかを、首の角度や傾け方で表現できればと毎日トライアルしています」

主題歌に初挑戦

 ドラマの主題歌にも初めて挑戦しました。ハイトーンの声でアップテンポな曲を歌いこなします。経験してきたミュージカルとはまた別の発声に「苦労しました」と笑います。
 「この年になり、仕事にかかわる姿勢が少しずつ変わってきました。必要なスキル(技術)が伴っていれば、どんな形でも番組に大きく貢献したい。この楽曲が興味ある、というところから番組を見ても全然いいなと思っています」
 ストイックに役と向き合い、表現の幅を広げた20代の集大成のような今作です。

 みうら・はるま 1990年茨城県生まれ。NHK連続テレビ小説「あぐり」(97年)でデビュー。主な出演作にドラマ「14歳の母」「ブラッディ・マンデイ」「僕のいた時間」、大河ドラマ「おんな城主直虎」、映画「恋空」「コンフィデンスマンJP」、舞台「キンキーブーツ」など。
(7月22日付)


◎RSK山陽放送  原憲一会長/ハンセン病取材40年/報道番組はもっと真摯に/ドキュメンタリーは県民への〝メッセージ〟

 看板番組が並ぶ時間帯「ゴールデンタイム」の夜8時に自社制作のドキュメンタリー番組を毎週放送している地方テレビ局があります。岡山、香川両県を放送エリアとするRSK山陽放送(本社=岡山市)です。番組名は「メッセージ」(水 後8・0)。「多くの人に見てもらいたい」という同社の原憲一会長にドキュメンタリー番組への思いを聞きました。(小川浩)
 ――〝地方局の原点に立ち返り、地域の「今」を切り取り伝えます〟と「メッセージ」は、2012年4月からスタートしました。
 原会長 多くの場合、ドキュメンタリー番組は、深夜に放送しています。山陽放送もかつてはやっていました。取材して手間ひまかけていろんな意識を持ってやっているので、いろんな方に見てもらえる方がいいんじゃないかなと思いました。(放送エリアの)県民へのメッセージ性を高めていくために始めました。
 テレビ局と視聴率は宿命的なところがありますから、視聴率が少しでも取れる番組がいい。しかし、過疎地域、高齢化の問題、貧困問題など社会派の番組を見てもらいたい。提供スポンサーとは、番組意図について十分話をしました。企業イメージを上げますが、視聴率は取れないかもしれませんと。スポンサーの複数の社は、いい番組をサポートしているということを大事にしたいと言ってくださった。

「DNA」として

 ――山陽放送は、40年にわたりハンセン病問題を取材。第56回ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)「報道活動部門」大賞など、これまで数々の受賞があります。
 原会長 ハンセン病の問題は、「メッセージ」で複数回放送しています。17日にも「メッセージ」で「ギャラクシー大賞受賞 差別・偏見との戦いを伝えて~ハンセン病 取材40年~」を放送しました。
 1907年、「癩(らい)予防ニ関スル件」を公布し、31年には「癩予防法」ができました。「療養所」に隔離するために、県の衛生官と警察が来てトラックの荷台に乗せて連れて行ったそうです。病気であって犯罪者ではない。しかも感染力が弱い病気です。後に特効薬ができました。にもかかわらず、現在の「国立療養所長島愛生園」(岡山県)の初代園長で、終生隔離を進めた光田健輔医師は、島に閉じ込めれば、ハンセン病を撲滅できると考えていたのではないでしょうか。
 菌を発見したノルウェーのハンセン医師は、施設への入所、対処については〝患者本人の判断に任せなさい〟と約150年前に言っているんです。
 日本では、(太平洋戦争前)全国的に官民一体の「無らい県運動」を行い、密告して、市民が隔離に手を貸しました。同じことを繰り返してはいけないと思います。(山陽放送は)DNAとして地域のために、これは長く取材、放送しなければと思っています。

質問こそ放送を

 ――取材する記者の姿勢はどう考えていますか?
 原会長 権力におもねっては、いけない。政治家に質問する記者の聞き方を放送すべきなんです。記者の質問が放送されれば、質問された政治家も答えを大事にしますよね。記者も質問が放送されるので、より真剣味が出るでしょう。どんな厳しい質問に、政治家がどんな答え方をしたか、国民に見せないといけない。報道番組は、もっと真摯(しんし)であるべきです。

 はら・けんいち 1947年、岡山県備前市出身。70年、山陽放送入社。報道制作局長、代表取締役社長など歴任。2017年6月、代表取締役会長就任。「ハンセン病療養所世界遺産登録推進協議会」理事長。
(7月29日付)


◎「麒麟がくる」新出演者発表/秀吉役に佐々木蔵之介

 長谷川博己演じる明智光秀を主人公に、戦国の英傑たちの青春の志を池端俊策が描くNHKの次期大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。新出演者として、藤吉郎(後の豊臣秀吉)役の佐々木蔵之介、今川義元役の片岡愛之助、松永久秀役の吉田鋼太郎らが発表されました。
 佐々木は、歴代大河の秀吉役を調べたと話し「先輩方、たくさんいまして。歯が痛くなりました」とプレッシャーを感じた様子。役づくりについては「光秀とは同志でありライバルになっていく。周りの皆さんと一緒につくっていけたら」と語りました。
 落合将チーフプロデューサーは起用理由について「秀吉は信長とともに中盤から後半にかけて非常に重要な役柄。政治的駆け引きや野心で光秀と対等に渡り合える実力派の俳優がいい。変幻自在の蔵之介さんなら合っている」と説明しました。
 今作の義元は「海道一の弓取り」の異名通りの実力を示す予定。演じる片岡は「本当に強かった戦国武将を全面的に描きたいというので、私も楽しみ」と意気込みます。長谷川とは連続テレビ小説「まんぷく」で共演しましたが「長谷川さんと一緒だと『まんぷく』感が出るので、できるだけ一緒にならない役になったのかな」と笑いました。
 戦国の梟雄(きょうゆう)、久秀役の吉田は「明智光秀はどうして信長を裏切ったのか。光秀の心情にものすごく興味がある。長谷川君がどう演じるのか」と期待を寄せました。
 他に光秀の正室・煕子(ひろこ)役の木村文乃、美濃の守護代・斎藤道三の側室・深芳野(みよしの)役の南果歩、室町幕府の幕臣・三淵藤英役の谷原章介、信長の母・土田御前役の檀れい、将軍・足利義昭役の滝藤賢一らが出席しました。
(7月6日付)


◎「市民とともに歩むメディアとは」/京都でシンポ/「多数」に流されない賢明さを/KBS京都放送番組審議会委員  西山祐子さん

 シンポジウム「市民とともに歩むメディアとは~ネット時代に放送の公共性を考える」が6日、京都市で開かれました(主催・メディア総合研究所)。パネリストは現役のディレクターや、NHK問題を考える市民の会のメンバーたちです。パネリストの一人、KBS京都放送の放送番組審議会委員・西山祐子さんにシンポの模様をリポートしてもらいました。

 私は8年前の東日本大震災のとき、福島県で被災し、それを機に京都市に移り住んでいます。シンポの場で、まず伝えたかったのは震災後からメディアに不信感を持ち続けていることです。震災が発生したときに、なかなか必要な情報が得られず、インターネットを駆使しながら情報収集してきた苦い経験があるからです。
 また、政治的な圧力のためか事実が報道されづらくなった最近の風潮を危惧していることも話しました。
 報道現場の生の声を語ったのは、毎日放送(本社・大阪市)のディレクター・斉加尚代(さいか・ひさよ)さんです。映像’15「なぜペンをとるのか~沖縄の新聞記者たち」(JCJ賞)、映像’17「教育と愛国」(ギャラクシー大賞)などを制作してきました。
 斉加さんは「むき出しの権力をあらわにする政治が横行している。今を教育とメディアへの圧力の時代だととらえている」と指摘。そんな中で事実を伝えようと奮闘している記者らがいること、彼らにエールを送ってほしいといいます。
 公共放送であるNHKについては厳しい意見が続きました。
 「NHKとメディアを考える会(兵庫)」の西川幸さんは「官邸に近い人物がNHKの専務理事として返り咲くのは危機感を感じる」。
 「NHK問題を考える奈良の会」の佐藤真理さんは「受信料契約は、NHKが契約者に対して放送内容で多角的な論点を明らかにする義務を有する有償双務契約と考えている。NHKがそれを十全に果たしているかは疑問だ」。
 これらの発言を聴き、私はネット時代を迎え、市民がメディアにコントロールされることなく、大多数とされている意見に安易に流されず、賢くなることも必要だと思いました。
 メディア総研所長で立教大学教授の砂川浩慶さんがコーディネーターを務め、ジャーナリストの隅井孝雄さんが基調講演をしました。

放送番組審議会 放送法第6条で、放送事業者は番組の適正を図るため、放送番組審議会の設置が義務付けられています。委員を任命するのは事業者で、多くの場合、学識経験者が選ばれています。KBS京都の西山委員は、労働組合推薦の市民枠で選考されました。
(7月24日付)


 

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