テレビ

~12月のテレビラジオ面~

☆とどけ心の豊かさ バイオリニスト大谷康子さん

☆見えない人に多彩な情報 「視聴覚ナビ・ラジオ」

☆敏腕プロデューサーが語る〝テレ東的〟制作の極意とは

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□とどけ心の豊かさ バイオリニスト大谷康子さん(4日付)

  BSジャパン「おんがく交差点」で司会を務める大谷康子さんにスポットを当てます。学生のころから続けているのが、客席に降りて楽器を奏でるスタイル。「みなさんの心が少しでも豊かになったら」と、小さな演奏会にもこまめに足を運んでいます。(記事を読む

□見えない人に多彩な情報 「視覚障害ナビ・ラジオ」(18日付)

 NHKラジオ第2で毎週日曜放送の「視覚障害ナビ・ラジオ」を知っていますか? 全盲の落語家・桂福点さんが司会の「イクメン座談会」や、全盲の会社員・金子聡さんが開く料理教室「暗闇厨房にいらっしゃい」など、当事者が積極的に関わる番組作りに迫ります。(紙面を見る

□敏腕プロデューサーが語る〝テレ東的〟制作の極意とは(25日付)

 独自の発想でテレビ東京のバラエティー番組が注目を集めています。その制作の極意〟とは? 「家、ついて行ってイイですか?」のプロデューサー・高橋弘樹さんが、従来の手法を逆手にとった仕掛けと「テレビの可能性」を語ります。(紙面を見る

●教育番組は社会の希望~教育番組国際コンクール2017「日本賞」(6日付)

 教育番組の向上と国際間の理解・協力の増進を目的として創設されたNHK主催の教育コンテンツ国際コンクール「日本賞」。グランプリはフランス「炭鉱の子どもたち」。受賞作の見どころと賞の役割を、田中瑞人事務局長に聞きました。(記事を読む

●課題は山積・上がらない認知度 「新4K8K衛星放送」(9日付)

  いよいよ今年の12月1日から「新4K8K衛星放送」が始まります。でも、テレビやチューナーの販売や番組制作は遅れ、国民の認知度もイマイチ。現在の到達点を、昨年開かれた「開始1年前セレモニー」からひも解きます。(記事を読む

●「NHKとは何か」 市民団体が戸崎賢二さん招いて講演会(20日付)

 市民団体「NHKを考える吹田の会」(大阪府)が、元NHKディレクターの戸崎賢二さんを招いて開いた「つどい」をリポートします。戸崎さんは、NHKを政府のためでなく公共の福祉に資するという原点に立ち返らせるカギは「市民運動の発展」だといいます。(記事を読む

●ドラマで活躍・多彩な顔が登場 12月の「休憩室」(毎週土曜日掲載)

 ☆後藤繁榮さんは、NHKEテレ「きょうの料理」で司会を務めて18年。料理は苦手な一方、食べるのは大好き。9人きょうだいでパイナップル缶を取り合って食べた体験をNHKの入局試験で話しました。
 ☆NHKの朝ドラ「ひよっこ」の時子ちゃんでおなじみ佐久間由衣さん。主演するドラマ「越谷サイコー」(NHKBSプレ)の撮影にワクワクドキドキ。実年齢と同じ22歳の役に「チャレンジです」と意気込みを語ります。
 ☆ディーン・フジオカさんは横浜赤レンガ倉庫でツリーに点灯。主演ドラマ「今からあなたを脅迫します」(日本系)の主題歌が流れました。自身が手掛けた曲で「今年の冬の思い出になれば」と話します。
 ☆リオパラリンピック「ボッチャ」銀メダリストの杉村英孝さん。フジテレビパラスポーツ支援イベントで、東京大会での「金」と「バリアーのない世界の実現」を力強く宣言しました。

●好評・「試写室」 新ドラマ、ドキュメンタリーを紹介

  ジャーナリストや作家、詩人ら多彩な執筆陣が、新作ドラマやドキュメンタリーなどの話題作を取り上げ、見どころを伝えます。みなさんは今夜、どの番組を選びますか?

♪♪♪毎週月曜日付は「テレビ・ラジオ特集」です♪♪♪

 毎週月曜は1面を使った特集面をお届けします。最新のテレビ・芸能情報から、話題の人へのインタビュー「思いのままに」など内容も多彩。一流執筆陣によるコラム「波動」は放送界の「いま」を深く切り取ります。毎月1回、気鋭の若手ライター・武田砂鉄さんの「いかがなものか!」、演出の巨匠・鶴橋康夫さんの「ドラマの種」、脚本家や映画監督として羽ばたく足立紳さんの「七転びな日々」、各紙で活躍のテレビコラムニスト・桧山珠美さんの「それでもテレビが好き」を掲載。読みごたえたっぷりのコラムを、どうぞ!

◆「波動」執筆陣(50音順)◆

 石井彰(放送作家)、碓井広義(上智大学教授)、河野慎二(ジャーナリスト)、桜宮淳一(在阪テレビ局報道記者)、隅井孝雄(ジャーナリスト)、利元克巳(広島マスコミ9条の会)、藤久ミネ(評論家)

♪♪♪読者・視聴者の「声」で紙面をつくります♪♪♪

◇あなたも投稿してみませんか~「みんなのアンテナ」
「あのドラマは感動した!」「ちょっとこの番組はヘンじゃない」…。テレビ・ラジオ番組の感想を募集しています。また、放送問題への意見も大歓迎です。

「みんなのアンテナ」「私のイチオシ番組」は、ともに200字程度の原稿にまとめ、①住所②氏名(紙上匿名可)③年齢④電話番号を記入のうえ、以下のあて先・アドレスに送付してください。掲載の場合は薄謝を進呈します。

はがき・手紙の場合
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◎思いのままに/バイオリニスト大谷康子さん/BSジャパン「おんがく交差点」/とどけ、心の豊かさ/小さい子からお年寄りまで

 心地よい音が行き交い、音楽を愛する人たちが語らうところ、それが「おんがく交差点」。BSジャパンで毎週木曜(後11・0)に放送中です。2016年4月の番組開始から、春風亭小朝さんとともに司会を務めているバイオリニストの大谷康子さんに、音楽を通して伝えたい心を聞きました。(田村三香子)

 番組の見どころの一つが、あらゆる楽器とのコラボ(共演)です。ピアノにフルート、ハーモニカ。チェロにサックス、アコーディオン。どんな音色とも調和するのがバイオリンの魅力と語ります。
 「主役として主張するとともに、脇役もできる幅広い表現力があります。ソロだけでなく、オーケストラの一員として経験を積んだ自分だからこそできると自負しています」
 なじみの楽器だけではありません。大蛇がくねったような形のフランスの管楽器・セルパン。ウクライナの63弦の弦楽器・バンドゥーラ。琵琶の胴を小さくしてさおを長くしたようなインドの民族楽器・シター。希少な楽器とコラボすることが、番組の魅力です。
 「世界には音楽を身近に楽しむ人がたくさんがいて、生活に根差した楽器がいっぱいあるとわかります。この番組でなければ出合えていない、貴重な体験です」

世界に目を開く

 改めて世界に目を開く自身、世界各地で豊富な演奏経験があります。2001年の「9・11」直後にはトルコ・イスタンブールにいました。予定されていた現地のオーケストラと東京交響楽団のベートーベン「第九」の共演が、中止になりかかります。「こんな時だからこそやろう」との声で演奏会は実現。「やっぱり音楽に国境はない。音楽をやっていて本当によかった」
 今年5月に招聘(しょうへい)されたウクライナ。音楽に親しむ人々を見てきました。何年にもわたる内戦の渦中の国。修道院にも広場にも、戦死した人の膨大な写真が飾られていました。「たたかいと隣り合わせなのに芸術を大事にし、よりどころとしていて。文化の厚みが違いました。芸術が生活や体の一部で、共に生きているという感じなんですね」

人生を変える力

 音楽には、人生を変え、人の心を前向きにする力があると考えています。「ドレミが合っていてリズムが正確でも、人の心に届かなければその音楽には力はないんですよ。作曲家の伝えたいことを楽譜から読み取り、それを伝えたときにすごく大きな力がわくんです」
 学生のころから、〝より大きな力を与える演奏〟を続けてきました。客席に降りて座席の近距離で楽器を奏でるスタイルです。「目の前でバイオリンを鳴らすと、ザッと弓が弦をこする音まで聞こえて、子どもなんか目を真ん丸にしてびっくりします。近くで演奏することを通じて音楽を浸透させられたら。みなさんの心が少しでも豊かになったらいいなと。私にはバイオリンしかないので、バイオリンで何か役に立ちたいという思いです」

感性柔軟な子に

 とくに子どもたちに聞かせる演奏は大事にしています。「心に届く演奏をすれば、柔軟な感性を持った子どもが育つと思うんです。豊かな気持ちの子どもが増えれば世界は変わります」。信念をもって、小さな集まりにもこまめに足を運んできました。「体がいっぱいほしい。孫悟空みたいに、フーッて分身を増やして、あちこち回りたい」。そんな思いにも添う番組です。「音楽ってこんなにいいものなんですよって、小さいお子さんからお年寄りまで、全国の方に届けられると思ったら、電波の向こうに飛んでいって、一軒一軒、回っていきたい気持ち」と。
 ときに1日5回分、12時間に及ぶ収録も、苦になりません。「だってバイオリンで遊んでいるんですから」

 おおたに・やすこ ルーツは高知、生まれは仙台、名古屋育ち。東京芸術大学、同大学大学院博士課程修了。学生時代からソロ活動を開始。同時に学校、病院、施設などへの訪問演奏も積極的に行う。文化庁「芸術祭賞」受賞。12月21日に東京オペラシティでキエフ国立フィルと共演。
(12月4日付)


◎国際コンクール2017「日本賞」グランプリ/フランス「炭鉱の子どもたち」/教育番組は社会の希望

 教育番組の向上と国際間の理解・協力の増進を目的として、1965年に創設されたNHK主催の教育コンテンツ国際コンクール2017「日本賞」が先ごろ開かれました。61の国と地域から309の番組などが参加しました。田中瑞人事務局長(NHK)に取材しました。(佐藤冬樹)

 幼児、児童(小学生)、青少年(中・高校生)、一般の世代別にそれぞれ最優秀賞が決まりました(別項)。その中からグランプリに選ばれたのは青少年向けで受賞した「炭鉱の子どもたち」(フレデリク・ブリュンケル監督、フランス、51分)です。
 かつての炭鉱町に暮らす兄弟。兄は同性愛者であることがわかっていじめにあい、学校をやめて働くことを選びます。兄の選択を冷静に受け止め、自分の夢を力強く語る弟。荒廃した町のなかでも生き生きと遊び、自分自身の人生をつかみとろうとする2人の姿を通して労働者階級の生活をありのままに描き出したと評されました。

前向きに生きる

 田中事務局長は「この作品では、現代的問題が凝縮して発生します。偏見の中で2人の子どもたちが前向きに生き、自分の人生をつかみとっていきます。彼らは特別に強い子ではありません。子どもたちは自分自身の中で、人生を形づくる能力が潜在的にあるということが伝わってきます」と話します。
 「教育番組は、社会の希望です。さまざまな問題を乗り越え、次のステップに行くという強い意志が含まれてる番組は、高く評価されます」
 「日本賞」は、創立から52年を迎え、今回で第44回(1975~91年は隔年開催)となりました。

守ってきた価値

 「最近はメディアが多様化してテレビ以外のものが増えていますが、『教育は大事』だという基本は変わっていないと思います」と田中さん。「傾向として、現代社会においてテロという問題にいかにとりくみ、考えるべきか、そこで果たす教育の役割や、次世代にどのように伝えるか、などの社会的な問題を扱うものが増えました」と言います。
 これからの教育番組について田中さんは「メディアの変化と社会のニーズに応えて、他者理解を育てるなど教育が根本的に守ってきた価値を伝えていかなければならないと思います」と話しました。

世代別の最優秀賞

 ▽幼児向けの最優秀賞「手でおはなし 月とオオカミ」(エクアドル、5分)。手話をつかい「全身で語る」コミュニケーション方法が雄弁に物語を語ります。
 ▽児童向けの最優秀賞「リトル・ランチ 卒業前の悪夢」(オーストラリア、25分)。卒業間近で、卒業式の計画づくりに夢中になっているクラスで、クラスメートが落第するかもしれないというショッキングな事態を乗り越えていきます。
 ▽一般向けの最優秀賞「君たちに私の憎しみは渡さない」(フランス、72分)。劇場のテロ攻撃で妻を失った主人公が事件の数日後に犯人へのメッセージをフェイスブックに投稿し、同じ境遇の人たちに会いにいきます。
 四つの最優秀賞番組はEテレで31日(後0・0)に放送されます。
(12月6日付)


◎新4K8K衛星放送/開始まで1年/課題は山積・上がらない認知度

 来年の12月1日から始まる4K8K放送をアピールしようと、放送や家電の業界関係者らが一堂に会して「開始1年前セレモニー」が1日、東京都内で開かれました(主催は放送サービス高度化推進協会=A―PAB)。高精細な画像を武器に「テレビ復権」の期待が語られる一方、普及への課題も鮮明になっています。(佐藤研二)

 セレモニーでは、衛星で始まる4Kと8K放送の名称を「新4K8K衛星放送」とすると発表。〝推進キャラクター〟には女優の深田恭子さんが任命されました。
 来賓の野田聖子総務相は「政府の成長戦略で、2020年に全国の世帯の50%で視聴されることを目標に掲げている」と普及をアピール。これに対して、A―PABの福田俊男理事長は「受信機の対応はまだまだ。(10月末で)330万台程度にとどまっている」として、逆に「国のいっそうの支援」を呼びかけました。
 家電店頭では4Kテレビが華々しく売られていますが、「新4K8K衛星放送」を視聴するには別途チューナー(またはチューナー内蔵テレビ)が必要です。しかし、販売は来年の夏から秋になる予定。8Kや一部の4Kチャンネルでは、パラボラアンテナやブースターなどへの交換も必要となります。
 実際、どんな番組が放送されるのかも明らかになっていません。ある民放関係者は「NHKは順調だが、民放は遅れ気味。制作費が増えるのに広告収入につながらないためで、しばらくは地上波と同じ2K番組を中心に流すのではないか」と語ります。
 A―PAB周知広報部の馬場俊明部長は、視聴者の認知度が上がっていないことを率直に認めます。「現段階では、どんな受信機でどんな番組を見られるのかがお伝えできません。広報の担当としてつらいところです」
                  ◇
 4K・8K実用放送の事業者には在京キー局の子会社やNHKなど11社19チャンネルが認定を受けています。
 新4K8K衛星放送コールセンター 0570(048)001
(12月9日付)


◎戸崎賢二さん招いて講演会/政府の干渉許さず運動の発展を/NHKを考える吹田の会

 大阪府の「NHKを考える吹田の会」が、このほど「NHKを考えるつどい」を開きました。5月に結成してから「つどい」は3回目。60人以上が集まり、元NHKディレクターで、放送関係者や市民でつくる「放送を語る会」の運営委員・戸崎賢二さんが講演しました。主題は「NHKとは何か~夏のドキュメンタリーと政治報道から考える」です。(田村三香子)

 皮切りはNHKの政治報道について。戸崎さんは、安保法案(戦争法案)や共謀罪法案の審議の報道について、「放送を語る会」の調査結果に基づいてNHKと民放のニュース番組を比較。NHKの報道は政府の説明に偏っていました。
 最近の例で「典型的でした」と挙げたのは、11月の国会での加計学園をめぐる質疑の報道。「報道ステーション」(朝日系)が野党の質問に政府側が混乱したことを浮き彫りにしたのに対し、NHKのニュースは野党の質問→政府の答弁の順で編集することによって、加計学園認可に正当な理由があったかのような印象を与えました。
 「この違いは大きい。ニュースは事実をありのままに伝えるわけではなく、制作者の主観が入っている。ニュースを見るときには注意してほしい」と呼びかけました。

優れた制作者も

 一方、この夏のNHKドキュメンタリーには秀作が並んだという戸崎さんは、日本の加害責任に触れた2本の作品を紹介。一つは長崎放送局制作の「あんとき、」。日本による中国・重慶への無差別爆撃を番組の中に位置付けました。もう1本は「NHKスペシャル~731部隊の真実」。731部隊が旧満州で人体実験を行ったことを関係者の肉声によって裏付けしました。「こうした番組を作る優れた制作者がいることと、政治報道への批判とは分けなくてはならない。しかし、秀作があるからといって政治報道を見逃していいわけでもない」
 現状を押さえた上で戸崎さんは、NHKの原点を振り返ります。戦後、NHKは放送法(1950年制定)に基づき、政府のための放送ではなく公共の福祉のための放送をすることになりました。「この意味は非常に大きい。政府からの独立はNHKの大きな性格です。市民運動が広がっているいま、NHKの監視を強めながら、運動が発展していくことが大事になっています」
 NHKの職員と市民の関係のあり方に話を進めた戸崎さん。「日放労(NHK労組)内の放送現場の組織・放送系列が、番組の変更やキャスターの交代について、きちんと説明せよと幹部に要求しています」と、内部にもたたかいがあることを示し、「この動きには市民も支援をしてほしい」。

放送行政の改革

 質疑応答では、受信料について意見が続出しました。「受信料を払っていないが、暴力団のような人が大声で取り立てにきて困った」「受信料が高い。もっと効率の良い番組制作はできないのか」―。
 受信料でNHKを支える制度は、政府からの独立を保障する土台です。戸崎さんは、受信料制度の一つの問題点として、視聴者の権利が保障されていないことをあげました。さらに「政府からNHKへの干渉を許さないため、放送行政を政府の手から独立行政委員会の手に移す制度に改革する必要があります。これは、一つの視聴者運動の方向ではないか」と提起しました。
 代表の澤田有(たもつ)さんは閉会あいさつで、「知る権利は基本的人権。その一環としてNHK問題をすえました。安倍改憲を発議させない運動のためにも、メディアに目を向けないといけないと思う」と話しました。
(12月20日付)

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