テレビ

~8月のテレビラジオ面~

☆太賀さん熱演・「1942年のプレイボール」

☆6代目「黄門様」に武田鉄矢さん~6年ぶり新シリーズ

☆NHKスペシャル「ある文民警察官の死」 制作者が語る
 

□太賀さん熱演 「1942年のプレイボール」(7日付)

 戦前・戦後にプロ野球投手として活躍した野口二郎の半生を描いたNHKドラマ「1942年のプレイボール」(8月12日放送)。戦争に翻弄された野口を演じた太賀さんは、「戦争体験者が少なくなっている今、怖さや悲しみが伝えられたら」と話します。(紙面を見る

□6代目「黄門様」に武田鉄矢さん~6年ぶり新シリーズ(14日付)

 武田鉄矢さんは、6年ぶりに復活する「水戸黄門」(BS-TBS 10月4日から)の6代目水戸光圀に〝就任〟しました。これまで好んできた「味」の強い演技と違い、「この役が自分に試されている」といいます。(紙面を見る

□Nスペ「ある文民警察官の死」 制作者が語るPKO(28日付)

 カンボジアPKOに派遣された警察官の銃撃死事件の真相に迫った「NHKスペシャル・ある文民警察官の死」が、今年の放送各賞を独占しました。制作した大阪放送局の旗手啓介ディレクターが、命より国策が優先されたPKOの実態を語ります。(記事を読む

●夏の民放連続ドラマのみどころは? 記者座談会(10日付)

 現代家族を描いた「過保護のカホコ」(日本系)や、松本清張の名作「黒革の手帖」(朝日系)などが話題となった夏の民放連続ドラマ。その見どころは? 担当記者がじっくり話し合いました。(記事を読む

●難役「政次」を演じきった高橋一生さん、「最高だ」(16日付)

 NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」で、井伊家の筆頭家老・小野政次役で出演していた高橋一生さん。井伊家と今川家の間で冷徹にもなれば人間味も見せる難役に、「今が俳優として最高だ」と思う瞬間が何度もあったと語りました。(記事を読む

●ドラマで活躍・多彩な顔が登場 8月の「休憩室」(毎週土曜日掲載)

 ☆内藤理沙さんは、テレビ朝日「黒革の手帖」で主人公(武井咲)を裏切るホステス役を好演。女性の強さを身にまとう「悪女」役を「ついに来ました」と喜びます。

 ☆海外で活躍するジャズピアニストのクリヤマコトさんは、BS12「歌謡ナイト」で名曲の数々をジャズ風にアレンジ。ジャズは「自由の象徴」だと語ります。

 ☆朝ドラ「ひよっこ」で見習いコック・秀俊役の磯村勇斗さんは、役づくりのために料理教室に通う努力の人。夢は大きく「海外進出」です。

 ☆山本耕史さんはNHK土曜ドラマ「植木等とのぼせもん」で主演。演じる植木等は「物まねになりすぎないよう加減が難しい」と意気込みます。

●好評・「試写室」 新ドラマ、ドキュメンタリーを紹介

ジャーナリストや作家、詩人ら多彩な執筆陣が、新作ドラマやドキュメンタリーなどの話題作を取り上げ、見どころを伝えます。みなさんは今夜、どの番組を選びますか?

♪♪♪毎週月曜日付は「テレビ・ラジオ特集」です♪♪♪

 毎週月曜は1面を使った特集面をお届けします。最新のテレビ・芸能情報から、話題の人へのインタビュー「思いのままに」など内容も多彩。一流執筆陣によるコラム「波動」は放送界の「いま」を深く切り取ります。毎月1回、気鋭の若手ライター・武田砂鉄さんの「いかがなものか!」、演出の巨匠・鶴橋康夫さんの「ドラマの種」、テレビ評論の重鎮・松尾羊一さんの「ドラマのドラマ」、脚本家や映画監督として羽ばたく足立紳さんの「七転びな日々」と、読みごたえたっぷりのコラムを、どうぞ!

 ◆「波動」執筆陣(50音順)◆

 石井彰(放送作家)、碓井広義(上智大学教授)、河野慎二(ジャーナリスト)、桜宮淳一(在阪テレビ局報道記者)、隅井孝雄(ジャーナリスト)、利元克巳(広島マスコミ9条の会)、桧山珠美(テレビコラムニスト)、藤久ミネ(評論家)

♪♪♪読者・視聴者の「声」で紙面をつくります♪♪♪

◇あなたも投稿してみませんか~「みんなのアンテナ」

「あのドラマは感動した!」「ちょっとこの番組はヘンじゃない」…。テレビ・ラジオ番組の感想を募集しています。また、放送問題への意見も大歓迎です。

「みんなのアンテナ」「私のイチオシ番組」は、ともに200字程度の原稿にまとめ、①住所②氏名(紙上匿名可)③年齢④電話番号を記入のうえ、以下のあて先・アドレスに送付してください。掲載の場合は薄謝を進呈します。

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◎放送各賞総なめ、NHKスペシャル「ある文民警察官の死」/ディレクター旗手啓介さん語る/証言に〝手触り感〟

 今年のおもな放送各賞で、大賞や最優秀賞を独占した番組があります。NHKスペシャル「ある文民警察官の死~カンボジアPKO 23年目の告白」(2016年8月13日放送)。戦闘が停止されていたはずのPKO(国連平和維持活動)で、なぜ非武装の警察官の命が奪われたのか、その真相に迫ります。制作したNHK大阪放送局の旗手啓介ディレクター(38)に聞きました。(佐藤研二)

 1993年5月、カンボジア北西部の町・アンピルで活動していた日本の文民警察官5人が、ポル・ポト派とみられる武装勢力から銃撃される事件が起こります。当時33歳の高田晴行さんが死亡、4人が負傷する大惨事。しかし、当時の国内の関心は「自衛隊派遣」の是非で、事件が本格的に検証されることはありませんでした。
 旗手さんら番組スタッフは2年前、当時文民警察隊長だった山崎裕人さんが記録していた政府・国連への報告書を入手します。「実際にお会いした山崎さんは、高田さんの死や、自ら経験したPKOの内実が歴史に埋もれていることへの強い憤りを持っていました」
 約200㌻の報告書には、カンボジア各地で任務に就いた警察官たちから危機を訴える声が刻まれていました。「これは絶対、番組にしなければいけない」。派遣された75人への聞き取り取材を始め、22人から証言を得ました。
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 番組では元警察官たちが重い口を開きます。「ロケット砲が4、5発。電気を止めてこもった」「(武装勢力から)小銃を突き付けられたときは妻や子どもに謝りました。『お父さん、帰れないや』と」…。それでも、政府関係者は「停戦合意」などを定めた「PKO参加5原則」は崩れていないと主張。命よりも国益が優先され、「撤退」が指示されることはありませんでした。
 「アタック(攻撃)を受けても助けに来てくれないという確信があった」と語るアンピル派遣班の班長は、自分たちに銃口を向けないようポル・ポト派幹部と接触。ある班員は自動小銃を手に入れたことを告白します。「ただ撃たれて死にたくないと思いました」
 旗手さんは証言を集めるなかで、「紛争地のリアルな状況が〝手触り感〟のあるかたちでわかった」と言います。「昨年、南スーダンで起きた大規模な武力衝突を政府は『戦闘ではない』と説明し、自衛隊の日報問題も起こりました。実はカンボジアPKOのときと全く同じだというのが実感です」
 15年9月に安保関連法が成立するなど、戦後の安全保障政策が大きく変質していくなかで放送された番組は、大きな反響を呼びました。大賞に輝いたギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)の贈賞理由には、「命の尊さと日本の国際貢献のあり方を考えさせる秀逸な作品」とあります。
 「賞をいただいてうれしい半面、気持ちが引き締まります」と旗手さん。「この番組で、机上で考えるだけでなく『事実をもって語らしめる』調査報道の役割を痛感しました。事実を積み重ねることで、何らかの風穴を開けることができたのではないでしょうか」

カンボジアPKOとは

 1992年6月に成立した国連平和維持活動(PKO)法に基づいて、政府は同年9月から、ポル・ポト派などによる虐殺や内戦が続いたカンボジアに自衛隊を派遣。国連の枠組みで初めて海外に出た自衛隊は、選挙監視や道路の建設を実施。警察官75人も派遣され、現地警察への指導・助言を行いました。
(8月28日付)


◎夏の民放ドラマ記者座談会/貫禄で裏切る武井咲/現代家族問う社会派

 夏の民放ドラマも中盤を迎えました。見どころを記者が話し合いました。

 A 「過保護のカホコ」(日本系)が話題になっているね。
 B あまりに浮世離れしたカホコ(高畑充希)のキャラ、登場人物を動物にする演出など、好きと苦手が分かれるかな。高畑がうまいだけに、もっと普通にやっても物語の本質は伝わるのでは。
 C 親の過干渉、一卵性母娘など現代家族のあり方を問う社会派ドラマだとは思う。カホコが母の支配と依存から抜け出し、成長する姿に期待したい。
 A 「黒革の手帖」(朝日系)は、主演の武井咲の貫禄がつくまであと5年待ってほしいと思っていたが、いい意味で裏切られた。涼しい顔して男たちをはめていく小悪魔的な目の演技がいい。
 C 派遣切りや国有地の払い下げなど、現代の問題をうまく取り入れていると思う。
 B 気弱だった仲里依紗が悪女に豹変(ひょうへん)するさまが秀逸。奥田瑛二、伊東四朗などいい脇役をそろえ、テレビ朝日の本気が伝わってくる。

成長した俳優陣

 A 「コード・ブルー」(フジ系)は7年ぶりの第3弾。救命医療の緊迫感や流れるような展開は飽きない。
 B 山下智久や新垣結衣、戸田恵梨香ら、いまでは主役級に成長した俳優陣が豪華。後輩の育成、結婚や出産などの難題に挑んでいくのが見どころだ。
 C ダメすぎる新人の描き方に違和感はあるが、命と向き合う主軸はぶれないので安心して見ていられる。
 B お笑い芸人の渡辺直美主演の「カンナさーん!」(TBS系)は、シングルマザーになったカンナが仕事・家事・育児に、パワフルに奮闘。つらいことも受け止め「2時間後には絶対笑い話にしてやる」と立ち向かう姿に元気をもらえる。
 C カンナといいカホコといい、今期は個性的な女性が活躍するドラマが多いね。
 A 「ウチの夫は仕事ができない」(日本系)は、一流企業の夫が実はお荷物社員だったと分かる夫婦の話。相手に自分の理想を押し付けるのではなく、話し合うことを通じて乗り越えようとする2人の関係性がいい。
 C 夫の職場の描き方があまり現実的でなく、脚本にもどかしさを感じてしまう。
 B 「ごめん、愛してる」(TBS系)は、韓流ドラマのリメーク。余命わずか、母親捜し、運命の恋、脳障害の女性…あれもこれも入れ込みすぎ。韓流ドラマ独特のささいなことを押し流す、うねるような勢いがない。
 A 長瀬智也の粗野で不器用な演技、実力派の配役はいい。「日曜劇場」でラブストーリーに挑んだ心意気は買いたい。

低予算でも挑戦

 B 注目なのは、テレビ東京系の深夜ドラマ。居酒屋人情ものやホラー作品と多彩。「下北沢ダイハード」は「下北沢で起きた人生最悪の一日」をテーマに、小劇場で活躍する人気劇作家11人が脚本を書き下ろしている。低予算の中でも新しいもの、面白いものを作ろうとする挑戦は大事だ。
 C WOWOWなどの有料放送で、スポンサーや芸能事務所の〝ご意向〟に左右されないキャスティング、社会問題を扱ったドラマが作られるようになってきた。地上波のドラマが押され気味だ。
 A 視聴者にとって地上波は欠かせない存在。エンディングダンスなど小手先の努力でなく、視聴者の心を捉える質のいい作品を作ってほしい。
(8月10日付)


◎役と添え最高の瞬間何度も/「おんな城主直虎」政次役 高橋一生さん

 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で井伊家の筆頭家老・小野政次を演じた高橋一生さん。今川から課せられた目付としての任務を冷徹にこなす一方で、直虎(柴咲コウ)を愛する人間味も見せ、ドラマに厚みを持たせました。20日(日)放送の第33回「嫌われ政次の一生」で、難役を演じ切りました。
 合同取材に臨んだ高橋さんは、「この1年間、政次と一緒にいたので、離れがたくて。昨日、お風呂に入っているときにさみしさがこみあげてきました」。
 感情を抑えて嫌われ者に徹したにもかかわらず、視聴者の人気を集めました。
 高橋さんは、「小野家代々の墓は直虎と同じ場所にあるんです。小野家が底の底まで嫌われていないことが一目瞭然です」と言います。「政(まつりごと)をしっかりやった人間なんだと僕は信じていますし、脚本の森下佳子さんもそういうふうに書いてくださいました」
 沈黙する政次。その姿は、やってみたかった芝居にも通じるものだったと振り返ります。
 「感情を抑えて演じても見ている人に気持ちが伝わるかどうか、試させてもらった気がします。すごくポジティブなことを言っているのに、直虎との囲碁ではしんらつな詰め方をしているとか。動きがない中でどれだけエキサイティングな会話ができるかを意識していました」
 政次の最後の行動を、「最高の選択だと思います」と。「政次は常に並行して5、6案持っています。どの案でも自分にとって嫌な結果になるかもしれない。けれど大局を見ればそっちを選ばなければいけないかもしれない。そんな覚悟を、政次は少しずつしていったんだと思います」
 高橋さんは「もう思考が政次になってしまっている」と繰り返します。直虎と直親(三浦春馬)と3人で井戸の周りで幼なじみとして語らうシーンでは、政次として幸せを感じたと語ります。
 「ここまで役と添えて、『あ、今が俳優として最高だ』って思う瞬間が、現場で何度もありました。生きている実感を政次から得ることができるとき、俳優をやっていてよかったと感じました」
 (萩原真里)
(8月16日付)

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