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2024年4月20日(土)

「ガス測定せず引火」

万博建設現場爆発 協会が発表

 2025年大阪・関西万博の会場建設現場で先月28日、爆発事故が起きた問題で、日本国際博覧会協会(万博協会)は19日、現場の床下空間内のガス濃度を測定せず溶接の火花がメタンガスに引火したことが爆発の原因だとみられると発表しました。委託事業者から関係機関に再発防止策を提出済みであり、火気を使用する作業を22日から再開するなどとしています。

 爆発が起きた夢洲(ゆめしま)1区は現役の廃棄物の処分場で可燃性のメタンガスが発生し続けています。協会も、直下の土壌から発生したメタンガスが、上下水管を敷設するための空間(配管ピット)内に滞留してガス濃度が高くなったと認めました。

 再発防止策として作業前のガス濃度測定の徹底などをあげましたが、会期中の来場者の安全に直結する同区の建物(店舗など)への対応策については、「有識者の意見を聴取し、実施」と今後の議論に任せています。

 可燃ガス濃度基準は爆発下限界の5%にするとしていますが、環境省指針では1・5%としており、緩い基準にとどまっています。

 協会は、夢洲1区以外の会場予定地では「建設残土等で埋め立てされており、可燃性ガスの発生はない」と発表していましたが、メタンガスは、夢洲他区の地下鉄工事でも見つかっています。今回は地表付近のガス発生の可能性は「極めて低い」と表現の修正を余儀なくされていますが、まともな対応はとろうとしていません。


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