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2024年3月15日(金)

きょうの潮流

 ギリシャ神話に出てくる時間の神が名前の由来です。打ち上げ直後に爆発した民間ロケットの「カイロス」。世界最短の宇宙輸送をめざすスペースワンが開発を進めてきました▼競争が苛烈な宇宙の場は、陸海空につづく第四の戦場とも呼ばれています。キヤノン電子などが共同出資するスペースワンも防衛省と契約。今回のロケットには、政府の軍事スパイ衛星を代替するための小型衛星を搭載していました▼宇宙軍拡にも前のめりの岸田政権。国会で決議され、平和利用にかぎって認められてきた日本の宇宙政策を根本からひっくり返そうとしています。さらなる軍事大国の道。それは武器の輸入だけでなく、輸出でも▼日本がイギリス、イタリアと共同開発する次期戦闘機や武器輸出の解禁。この国の重大な転換をめぐり、共産党の山添議員が首相の姿勢を国会でただしました。「海外へ武器を売りさばくという発想は『死の商人』国家との批判を免れない」▼武器輸出の禁止は日本が国是としてきました。外務省の「平和国家としての60年の歩み」の実績にも、武器の供給源とならず武器の売買で利益を得ないことが記されています。専守防衛や軍事費のGNP(国民総生産)1%枠などとともに▼戦後、国民の願いに押されるように掲げてきた平和国家。その実績を、ことごとく壊していく政権の背景には米国や財界のいいなりになっている自民党政治があります。軍事力で平和は築けない。時間を逆戻りさせないためにも、その転換こそ。


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