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2024年3月8日(金)

きょうの潮流

 働く女性のあゆみを研究してきた経済学者が述べています。「私たちはさらなる男女平等とカップルの公平をもたらすために、いかにシステムを変更するかを問える時代に到達している」▼ノーベル経済学賞をうけた米ハーバード大のクラウディア・ゴールディン教授が著書『なぜ男女の賃金に格差があるのか』で。現在の仕事と家族ケアの構造は男性だけがキャリアと家族の両方を持っていた過去の遺物だとも▼教授は日本についても「女性を労働市場に参加させるだけでは十分ではない」と指摘しています。実際、日本の賃金格差はG7の中で最下位。内閣府の調査では男性の7割ほどにとどまっています▼英エコノミスト誌が毎年発表する女性の働きやすさランキングでも、日本は主要29カ国中27位と低迷。世界銀行のまとめによると、法的な保護も他国と比べて男女格差が大きい▼国会では共産党の田村智子委員長が賃金格差の要因となっている「間接差別」をなくせと、政府に迫りました。女性の非正規の多さ、一般職と総合職のコース別人事の割合を示しながら、企業にたいする格差是正の義務づけや国によるとりくみを求めました▼先の本を訳した鹿田昌美さんは、男女平等に向かう大きな流れのなかで、人びとの意識が変わり、社会の変革も起こってきたといいます。前の世代が果たせなかった願いが刻まれたバトンを次の世代がうけとり、道を切り開きながら走り続ける。女性たちは一つのチームなのだと。きょうは国際女性デー。


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