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2024年3月2日(土)

きょうの潮流

 芸能・メディアの世界でさまざまなハラスメントが起きています。その赤裸々な実態が明らかになりました▼評論家の荻上チキさんが代表を務める「社会調査支援機構チキラボ」が調査結果を先日、発表しました。旧ジャニーズ事務所の性加害問題を踏まえて圧力や忖度(そんたく)について調べ、業界風土の改善を促すのが目的です▼回答したのは275人。芸能や報道・メディア分野で仕事をしている人々です。「出演・取引の禁止(いわゆる干す)の圧力をかけられたことがある」は123人、「セクハラや性暴力の被害を受けたことがある」は131人。どちらも半数近くに上ります▼自由記述は千件以上に。「性的関係を持たなければ仕事をやらないと言われた。そのままホテルへ半ば拉致された」「ノーギャラで宿泊が必要な取材を局から強要された。局担当者の言い分は『フリーランスは仕事をふってもらえるだけ、しあわせだ』」▼荻上さんは、ハラスメント防止ガイドラインを作ってほしいという回答があったことを紹介。「(NHKや民放連など)各社、各団体の横断的調査を要望したい。国会での政策的議論も」と訴えました▼芸能人の多くは、労働契約を結ばないなど不安定な状態に置かれています。日本芸能従事者協会は、芸能関係者をサポートし、ハラスメント研修を行うなど取り組んでいます。代表理事の森崎めぐみさんは本紙に「芸能界で働く全ての人が快適で気持ちよく働ける未来をつくりたい」と寄稿しました。希望の呼びかけです。


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