しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年7月23日(金)

青森・小川原湖での訓練

自衛隊 事前申請が義務

米軍 許可無く好き勝手

写真

(写真)つり上げ訓練で、CV22オスプレイからぶら下がる米兵=1日午後6時半ごろ、青森県の小川原湖(三沢市側から市川俊光東北町議が撮影)

 青森県の小川原(おがわら)湖(三沢市、東北町、六ケ所村)で米軍横田基地(東京都福生市など5市1町)のCV22オスプレイが無通告で勝手に訓練している問題で、自衛隊が小川原湖を使用する場合、自治体に対し許可申請書を事前に提出していることが、22日までに分かりました。

 小川原湖では自衛隊が年に1、2回、主に救難訓練を行っています。東北町によると、自衛隊に「東北町財務規則」にもとづく行政財産使用許可申請書の提出を義務付けています。使用の用途・目的、期間、使用箇所の平面図、設計書、計画説明書などを添付することも求めています。

 自衛隊は小川原湖漁業協同組合にも事前に許可申請を行っています。浜田正隆組合長は取材に対し、「自衛隊は一部占有の許可申請を必ず出してくれる。なぜ米軍はできないのか」と語っています。

 一方、米軍横田基地の第374航空団報道部は「われわれは、飛行日程や移動ルートを含む飛行作戦の詳細は運用上・保安上の理由から明らかにしない」と回答。地元関係機関への事前手続きを否定しています。小川原湖を「開放水域」だとも称していて、自分たちが自由勝手に使える湖であるとみなしています。

 しかし米軍が日本側からすでに提供されている基地や訓練場などの「施設・区域」以外の場所を使用する場合、日米地位協定2条4項bの規定に沿って日米合同委員会の合意を得る必要があります。米軍はその手続きを無視して、湖を一方的に占有し、訓練を繰り返し強行しています。

 自衛隊の訓練の様子について東北町は「地上や湖上での救難訓練だけで、航空機で人をつり上げるようなことはしていない」と説明しています。

 米軍は、自衛隊よりはるかに大規模な訓練を、日本側関係機関の許可を得ることもなく好き勝手に行っていることになります。


pageup