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2020年8月27日(木)

カジノ汚職 初公判

贈賄側、罪状認める

証人買収も証言

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)をめぐる汚職事件で、自民党を離党した秋元司衆院議員(48)=収賄罪で起訴、組織犯罪処罰法違反で逮捕=に計約760万円相当の賄賂を贈った贈賄側の初公判が26日、東京地裁(丹羽敏彦裁判長)で開かれました。中国企業「500ドットコム」元顧問の紺野昌彦被告(48)と仲里勝憲被告(48)、観光会社「加森観光」前会長の加森公人(きみひと)被告(77)はいずれも起訴内容を認めました。

 秋元議員はIR担当の内閣府副大臣だった当時の収賄だけでなく、紺野被告らに偽証を求めて買収した疑いでも逮捕されています。刑法が禁じる賭博であるカジノを、「成長戦略の目玉」として進めた安倍晋三首相の責任が問われます。

 検察側の冒頭陳述によると、加森観光は北海道留寿都(るすつ)村で空港整備を含めたカジノを計画し、ドットコム社は同事業への参入を目指していました。両社は事業で有利な取り計らいをうけるため、2018年2月に秋元議員と家族を加森観光が運営するルスツリゾートに招き、旅費約76万円を負担。加森被告はホテル代など滞在費の支払いを認めました。

 紺野、仲里被告は衆院が解散された17年9月28日に議員会館の事務所で秋元議員に「ドットコム社からの陣中見舞いです」と300万円を提供。▽那覇市での講演料▽中国・マカオなどへの旅行代金―を含め計約760万円相当の賄賂を渡しました。

 被告人質問で紺野・仲里両被告は秋元議員の関係者から偽証を求められた経過も証言。紺野被告は「現金2千万円を見せられ『成功報酬でもう1千万円』と言われたが断った」と明かしました。

図:カジノ汚職事件の構図

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