しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年5月23日(土)

感染予防に不安 患者来ない

大阪府保険医協会調査 「3ない」解消を

図

(写真)大阪府保険医協会の緊急アンケート調査から

 大阪の医療機関は新型コロナによる収入減と感染予防対策で不安を抱えていることが分かりました。大阪府保険医協会が第2弾の実態調査の中間集計結果を22日、発表しました。会員医療機関約3800件に18日、アンケート用紙をファクスし、3日間で516件の回答が寄せられました。

 それによると、4月の保険診療収入が前年比で「減った」が9割。40%以上減収が耳鼻科で97%、小児科で45%でした。高騰するマスクや消毒液などの出費と消費税も大きな負担となっています。

 現在困っていることは「感染予防対策」290件、「患者が来ない」284件。国や自治体の助成金の申請では、耳鼻科が「申請した」31%、「検討中」38%と経営不安が顕著でした。国・自治体に求める支援策では「損失への補償(給付金)」が一番多く188件、「人件費の保持(助成金)」168件、「消費税減税」166件と続いています。

 整形外科の会員からリハビリ患者の受診状況の回答が30件あり、患者減20%以上が9割以上で、リハビリ回数減20%以上も9割でした。整形外科医からは、機能低下による転倒、骨折、寝たきりを懸念する声が多数寄せられました。

 同協会では、安心して医療にかかれ、安心して医療現場で働けるために「三つのない」((1)感染予防のためのマスク等がない(2)感染の疑いのある患者が来ても保健所の電話がつながらない〈相談できない〉(3)医師が必要と判断してもなかなかPCR検査ができない)の解消を国の責任で進めることを求めています。


pageup