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2018年9月8日(土)

主張

自民党総裁選告示

改憲争点にする首相の異常

 自民党総裁選が告示され、予想通り、3選を狙う安倍晋三首相(現総裁)と、石破茂・元同党幹事長が立候補を届け出ました。北海道の地震の影響で選挙活動は当面自粛ですが、20日の投票に向けた一騎打ちの選挙です。総裁選は自民党内の問題とはいえ、首相選びに直結する選挙です。とりわけ今回は、安倍氏が直前から自衛隊を憲法に書き込むなどの改憲の意向をむき出しにしており、石破氏との間でも改憲が争点の一つになっています。総裁選勝利で弾みをつけ、改憲策動を進めようという安倍氏の姿勢は危険で異常です。

安倍氏の際立つ前のめり

 「自民党としての憲法改正案を次の国会に提出する」(8月12日、事実上の総裁選出馬表明をした地元・山口での講演会で)

 「(来年の参院選前に改憲の国民投票を行う)基本的に考え方は全く同じだ」(8月27日、安倍氏支持の自民党麻生派の申し入れに)

 「国会議員が(改憲の)発議を怠り、国民に権利を行使させないことは『国民に対する責任放棄だ』とのそしりを免れない」(3日付「産経」インタビューで)

 総裁選を前に、安倍氏の改憲発言は異常の極みです。内閣総理大臣として行った自衛隊幹部の会合でも、自衛隊員が「誇りをもって任務を全うできる環境を整える」ことが「政治家の責任」とまで言い出しました(3日)。首相に求められる憲法尊重擁護義務への配慮などみじんもありません。

 安倍氏は北海道で地震が起きた当日放送されたインターネットテレビのインタビュー(事前収録)でも、「平和安全法制は成立させた。次はいよいよ自衛隊の正当性を明確にすべきだ」と主張しました。総裁選の公約でも「憲法を改正し、新しい時代を切り拓(ひら)く」と改憲を掲げます。石破氏も根っからの改憲論者ですが、その石破氏が「スケジュール感ありきでやるものではない」というほど、安倍氏の前のめり姿勢は際立っています。

 安倍氏が改憲を持ち出しているのは、国民の間で改憲が問題になっているのでも、総裁選で改憲が焦点になっているからでもなく、ただただ自らの執念のためです。安倍氏は先の通常国会で改憲案の発議を企てたものの、国会ではほとんど議論もされず、実行できませんでした。世論調査で「次の首相に期待するもの」との問いに、上位の回答は年金・医療や景気対策で、「憲法改正」はわずか4%にすぎません(「毎日」3日付)。改憲を争点に持ち出し、総裁選で加速させようというのは、「改憲第一」の政治の私物化です。

 安倍氏が、国会で改憲案を発議しないことを「責任放棄」だとか「サボタージュ」などと言って攻撃しているのは、国会そのものを自らのゆがんだ意思に従わせようというものであり、議会制民主主義の破壊です。民主主義や立憲主義に真っ向挑戦するものです。

「戦争する国」を許さぬ

 安倍氏が目指す改憲の内容は、憲法に自衛隊を書き込み、憲法9条の「戦力不保持」や「交戦権否認」を空文化し、自衛隊が海外でアメリカの行う戦争に無制限で参加できるようにする道です。

 「戦争する国」に道を開くこうした改憲に、総裁選で弾みをつけ強行しようという安倍氏の思惑は許されません。安倍改憲阻止の世論と運動を強めるときです。


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