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2018年9月5日(水)

知りたい聞きたい

ETF購入で日銀が株主とは

 Q 日銀は株価指数連動型上場投資信託(ETF)を買うことで大企業の株主になっていると報じられます。個別企業の株を買わないのに株主になっているのでしょうか。(静岡県・男性)

間接的に個別株を保有

 A ETFはいくつもの株式銘柄を組み入れた「パッケージ」に投資する金融商品です。ETFの業者は顧客からお金を集めると、各企業の株を買い、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などに連動して利益が出るように運用します。ETFを買えば、パッケージを構成する企業の株を間接的に買って保有していることになります。

 パッケージにどの企業の株式がどのくらい入っているかはETFによって異なります。日銀が買っているETFは主にTOPIX連動型、日経225連動型、JPX日経400連動型の3種類です。TOPIXには東京証券取引所1部に上場する約2000社、日経225には日経平均株価を構成する225社、JPX日経400には400社の株式銘柄が組み入れられています。

 株価指数がどの株式銘柄で構成されるかの比率は明らかにされています。東証が6月末時点で発表したTOPIXの構成比はトヨタ自動車3・53%、三菱UFJ1・76%、ソニー1・53%、NTTとソフトバンクグループ各1・43%…などです。

 ETFの最も大きな買い手が日銀です。年間6兆円も買っています。日銀は6兆円でどのETFをいくら買うか、配分割合を決めています。その結果、日銀がどの企業の株をどのくらい保有しているかは、株価指数を構成する株式銘柄の比率と時価総額から推計できます。

 (2018・9・5)


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