しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月30日(土)

きょうの潮流

 大会直前の不評をはね返し、サッカーの日本代表が決勝トーナメントに進みました。逆風のなかでチームがまとまり、強豪を相手に全員が奮闘する姿は心を打ちました▼それだけに裏切られた思いを。進出がかかったポーランド戦。ラスト10分のボール回しは、これまで西野監督や選手たちが掲げてきた「挑戦」からかけ離れた消極的なプレーでした。みずからの力で可能性を切り開くのではなく、他力頼み。最後はフェアプレーポイントに救われたというのも皮肉です▼サッカー熱のさなか、国会では「働き方」法が強行されました。こちらは徹頭徹尾、アンフェアな手段をろうして。法案づくりの調査からデータをねつ造し、隠ぺい。働く人のニーズがあるといいながら、聞き取りをした労働者はわずか12人で、でっち上げだったと▼労働時間の規制を取り払うという、歴史の進歩に逆行する法案を出しながら、立法の出発点も提案理由もめちゃくちゃ。過労死遺族の叫びや反対意見も無視して成立させる無法ぶりです▼安倍政権は、国境なき大企業に国の経済や食料の主権を売り渡すTPP11関連法も強行しました。論議を尽くす、国民に理解を、とは舌先ばかり。かすめとった多数で国会を延長してまで押し切る専制政治です▼結果がすべてと、口をつぐむわけにはいきません。悪法を実施させないたたかいはこれから。おかしいことはおかしいと、あきらめずに声をあげ続ける。それが不正をただし、フェアな世をつくる力になるはずです。


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