しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月1日(金)

佐川氏不起訴 安倍政権の責任消えず

民主主義の根幹を否定

 森友疑惑の公文書改ざんなどで大阪地検に告発されていた佐川宣寿前国税庁長官らが不起訴になりました。検察が罪に問わなかったからといって、佐川氏と安倍政権の責任が消えるわけではありません。


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(写真)財務省が廃棄を指示していた森友学園との交渉記録?安倍首相の妻昭恵氏付政府職員が財務省に優遇措置を求めたことなどが記載されていました

 公文書管理法は、公文書を「歴史的事実の記録」であり、「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけています。政府からすれば政策を、誰が、いつ、どのように決めたのか、国民に説明責任を果たすための資料でもあります。公文書を改ざんすることは、国民主権をないがしろにし、国の成り立ちを危うくするのです。

 財務省が改ざん、廃棄、隠ぺいしていた文書は判明しているだけで約4千ページに及びます。これらの文書は、日本共産党の宮本岳志衆院議員が国会で提出を求めたことをきっかけに、野党各党が財務省に要求してきました。財務省は改ざんした文書の提出や「廃棄した」などとして、1年以上にわたり国会審議を妨害してきました。

 議会制民主主義の根幹を否定する暴挙がなぜやられたか―。財務省は改ざんを佐川氏の国会答弁とつじつまを合わせるためなどと説明しています。

 しかし、安倍首相の妻、昭恵氏の関与を隠し、安倍首相を守るためであったことは明らかです。

 財務省は昨年2月下旬以降、国有地取引の決裁文書から、安倍夫妻らの名前など300カ所以上を削除していました。昭恵氏付政府職員の関与などが記されていた学園との交渉記録も廃棄していました。

 昨年2月17日に「私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」(衆院予算委)と答弁した安倍首相を守るために、財務省が改ざん、廃棄したことは、もはや疑う余地がありません。

 「健全な民主主義」を守るため、安倍首相は内閣総辞職をして責任をとるべきです。

 (三浦誠)


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