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2018年4月3日(火)

イラク派兵「日報」あった

資料要求に「ない」一転 防衛省が国会欺く

 小野寺五典防衛相は2日、政府がこれまで「存在しない」と説明していた陸上自衛隊のイラク派兵の「日報」が陸自内に存在していたと発表しました。


 見つかった「日報」は、2004年~06年の派兵期間中に作成されたのべ376日分、約1万4000ページ。内訳は、イラク南部サマワを中心に活動していたイラク復興支援群が作成した319日分、イラク復興業務支援隊が作成した26日分、後送業務隊が作成した31日分です。陸上幕僚監部衛生部および研究本部で保有していました。

 政府は昨年、国会での野党側の「日報」に関する質問や、資料要求に対し、「不存在」「確認したが見つけることはできなかった」などと回答していました。一方、昨年の南スーダンPKO(国連平和維持活動)「日報」隠蔽(いんぺい)問題を受け、陸自の全部隊で保有する文書の調査を実施。今年2月27日、統合幕僚監部に対し、「日報」が保存されているとの報告が陸幕からありました。

 小野寺氏は記者団に対し、昨年の資料要求などについて「その時点では確認できなかった」と釈明。発見した「日報」は、4月中旬をめどに資料要求などをした国会議員に提出するとしています。

 防衛省は南スーダン「日報」に続いてイラク「日報」でも国会を欺いたことになります。意図的な隠蔽の有無を含め、経緯を徹底的に明らかにすることが求められます。

政府ぐるみで隠ぺい 小池氏指摘

 日本共産党の小池晃書記局長は2日、国会内で記者会見し、小野寺五典防衛相が野党側に「不存在」と回答していた陸上自衛隊のイラク派遣の日報が新たにのべ376日分見つかったと発表したことについて、「政府ぐるみで情報隠し、隠蔽(いんぺい)をやってきたといわれても仕方ない。財務省の決裁文書改ざんが大問題になっているが、防衛省も含めてさらに問題が広がっている」と指摘しました。

 その上で、「このままでは、政府の出す文書は何一つ信用できないということになる。国政の根本にかかわる問題として引き続き追及していく」と述べました。


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