しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年3月2日(金)

きょうの潮流

 スーツ姿の若者が話していました。仕事に追われるだけではなく、私生活の時間も大切にしたい。福利厚生や子育ての環境が整っているか確認したい―▼来年春に卒業する大学生を対象にした会社説明会が1日、解禁されました。今後の人生を大きく左右する働く場。人手不足で「売り手市場」といわれますが、選ぶほうは慎重です。続けていくためには残業や労働時間ができるだけ少ない会社がいい、という学生も▼安倍政権が「働き方国会」と名付け、最重要と位置づける法案が追いつめられています。厚労省のでたらめなデータを根拠にした裁量労働制の対象拡大を削除すると。実際は裁量とは名ばかりの“定額働かせ放題法案”だけに、これは大きな成果です▼これまで国民多数の反対があっても、強引一徹に悪法を押し通してきた安倍首相の挫折。そこには反対する世論の高まりと、6野党の結束したたたかいがありました▼働き方改革をいうなら、日本の異常な長時間労働を改め、8時間働けば普通に暮らせる社会を実現していくことです。しかし、政府が出そうとしている一括法案は財界の求めに応じるだけで、苦しんでいる労働者の願いに逆行するものばかり▼誰もが意欲をもち、能力を発揮することができる柔軟な働き方にしようと首相は売り込みますが、どんなにかけ離れた法案か。それこそ、偽りのないデータや実態が物語っています。一括して断念に追い込む。若者たちが夢や希望をもって踏み出せる社会をつくるためにも。


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