しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年2月1日(木)

私権制限求める声 続出

自民改憲本部 緊急事態条項を議論

 自民党憲法改正推進本部は31日、今年初の全体会合を党本部で開き、外国からの武力攻撃や大規模災害時の緊急事態条項について議論しました。国会議員任期の延長などに加え内閣への権力の集中や私権(人権)制限も検討すべきだとの意見が相次ぎました。推進本部幹部の間では、任期延長に限るべきだとの見解が大勢となっており、根本匠事務総長は全体会合後、「まだ議論が必要だ」と記者団に述べました。

 会合では「大災害や武力攻撃の事態を真剣に想定しないといけない」「理想は2012年の党改憲草案だ」などの意見が続出しました。一方、野党などの理解を得るため、「党改憲草案が理想だが(改憲を)実現しないといけない」との声も出されました。自民党改憲案が国民の支持を受けられない実態が露呈する一方、なし崩しで党としての改憲案を「修正」するやり方への内部矛盾が広がっています。

 緊急事態条項創設は、昨年10月の衆院選公約に掲げた主要4項目の一つ。9条改憲とともに意見が分かれており、年末の論点取りまとめでは、(1)国会議員任期や選挙期日の延期にとどめる(2)12年党改憲草案に沿って私権制限や政府への権限集中も含める―の2案併記となっています。

 会合後の記者説明で岡田直樹事務局長は、次回会合で9条改憲について論議するとしました。


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