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2018年1月16日(火)

きょうの潮流

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 鍋で煮炊きしながら食べる料理は東アジアで発達したといいます。手で食べる習慣の地域や西洋のフォークやスプーンも熱い鍋物には不向き。熱源に木炭などを利用し箸を使う東アジアが本場だと(『ニッポンの食卓』)▼一つ鍋を囲んでつつき合う鍋物は一家だんらん、仲間や友人たちとのコミュニケーションの料理。冬の定番でもありますが、いまそれがピンチです。白菜やキャベツ、レタスや大根。欠かせない主役が軒並み値上がりしています▼昨秋からの天候不順が尾を引いていますが、家計を直撃する野菜の高騰。ガソリンの値上がりも相まって消費者心理の悪化につながっています。日銀の定期調査でも「ゆとりがなくなってきた」と答える人びとが増えています▼景気回復がいわれているが、実感が伴わない。大企業の収益は過去最高を更新しているが、個人消費は伸びず、違和感と大きな不安を感じる。最新の「中小企業家しんぶん」のコラムも書いています▼賃金は上がらず、物価は上がっていく。福祉は削られ、いっこうに良くならない暮らし。恥ずかしげもなく、みずからの名を冠したアベノミクスも6年目。次つぎと放つ矢も、肝心な弓や弦がゆがんでいては的外れになるばかりです▼料理の世界に「下手のいじくり」という言い習わしがあるそうです。食材を余計にいじくり台無しにする。そういう人は必ずしなくてはならない大切なことを落としてしまう。そんな料理人に生活を任せていては、おちおち鍋も楽しめません。


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