「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年8月18日(金)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 お盆休みのUターンラッシュもピークを過ぎ、日常が戻ってきます。楽しい思い出にふけりながら、宿題に焦り始める子どもたち。夏休みはこれからという人もいますが、世間にはすでに秋の気配が漂います▼東京都心は8月に入ってから40年ぶりの長雨に見舞われています。東日本の太平洋側を中心とする今年の冷夏。例年はにぎわう海やプールは閑散とし、レジャー施設や避暑地、夏の商品も打撃を受けています▼作物への影響も大きい。すでに雨や日照不足でキュウリやナス、トマトの入荷量が減り、夏野菜の価格に影響が出ています。秋の収穫を前に懸念する農家の声も聞こえます。思い通りにならない天候に一喜一憂する私たちの生活です▼今から200〜250年ほど前、冷夏がくり返し日本を襲いました。浅間山の大噴火、天明の大飢饉(ききん)や打ちこわしがあった時代。冷害による飢餓や疫病で当時の人口の4%強、110万人あまりも激減したとされています▼18世紀半ばから19世紀初頭にかけた気候の寒冷化は、世界的にも人びとの暮らしやその後の歴史にまで影響を及ぼしたといいます。たとえばフランス革命は不作続きとパンの値上げが農民・市民を決起させる導因になったと(桜井邦朋著『夏が来なかった時代』)▼天候の移り変わりとともに、みずからも変化させてきた人類の歩み。自然の力を畏怖しながらも、恩恵を受けて命をつないできました。人間社会が地球温暖化をもたらしているいま、その思いはいっそう募ります。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって