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2017年6月28日(水)

あきらめぬ対局姿勢 14歳快挙

藤井四段 未到29連勝

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(写真)29連勝が懸かった大一番を制して感想戦に臨む藤井聡太四段=26日、東京都渋谷区の将棋会館(撮影・後藤淳)

 14歳の中学生が「歴史的な快挙」(羽生善治三冠のコメント)を成し遂げました。26日、将棋の藤井聡太四段がデビュー後負けなしの29連勝をあげ、30年ぶりに連勝記録を塗り替え、歴代単独トップに立ちました。

 「単独1位になれたことは、今までとは違った特別な喜びがある。自分でも想像できなかったことで、喜びとともに驚いている」―終局後の記者会見でこう語りました。

 「苦しい将棋が多かった」と振り返る藤井四段。新記録が懸かったこの日の大一番も、前例のない「力勝負」の将棋となり、双方一歩も引かない攻防がつづきました。中盤でやや相手有利とみられた局面から、みごとな反撃を見せ、逆転勝利をおさめました。

 この日の対戦相手は昨年の新人王戦(しんぶん赤旗主催)で優勝した強豪増田康宏四段(19)。将来が嘱望される10代同士の対決としても注目されました。その名に恥じない、力がこもった好局でした。

 定跡や先例にとらわれない指し回しが持ち味。それは自分の読みを信じる強さなのでしょう。以前、「局面局面で最善手を自分の頭で考えることが好き」と将棋の醍醐味(だいごみ)を語っていたことを思い出します。

 なぜこんなに強いのか? 師匠の杉本昌隆七段に尋ねたことがあります。「読み」の速さと正確さ、プロ棋士もうらやむ終盤力、そして闘争心の3点をあげました。

 29連勝の一局一局が師匠の指摘を証明しています。形勢を損ねても絶対にあきらめない心。前のめりになり、ときには立ち膝で、必死に最善手を絞り出す対局姿は、見る者を魅了します。

 記者会見での受け答えなど中学生離れした対応も、いまや将棋界を超えたファンにとっての魅力です。

 「連勝は必ず途切れる時が来るので、意識せずに対局ごとに全力を尽くしたい」

 藤井四段の将棋棋士人生は始まったばかり。これからどんな成長を遂げるのでしょうか。

 藤井四段は新人王戦にも出場、現在、3回戦を突破しベスト8に進出しています。


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