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2017年6月3日(土)

きょうの潮流

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 「官邸マターだから捜査に協力しろ」。戦争法の国会審議(2015年)で明るみに出た自衛隊内部文書の流出をめぐり、陸上自衛隊3等陸佐の大貫修平さんは警務隊からこう迫られ、自白を強要されました▼流出したのは河野克俊統合幕僚長と米軍高官との会談記録です。まだ国会審議中の戦争法の成立時期を米側に伝えていたことが記され、大問題になりました。ただ、安倍晋三首相は文書の存在を否定しています▼ないはずの文書の漏えいの嫌疑を、身に覚えのない隊員にかける。そのようなむちゃが通るのは「官邸主導の捜査だからだ」と大貫さんは告発します。「総理のご意向」で無理が通る加計学園問題とも相まって、この国の統治機構はタガが外れてしまったようです▼河野統幕長は最近、安倍首相の9条改憲発言を「ありがたい」と発言し、批判にさらされています。公務員の憲法尊重擁護義務を定めた憲法99条に反した暴言であり、本来なら罷免が当然です▼ところが菅義偉官房長官以下、政府はいっせいに「問題ない」と擁護。前例のない定年再延長まで決めてしまいました。「海外派兵の拡大で一般の隊員はかん口令が敷かれる一方で、首相に近い幹部は言いたい放題だ」。元自衛官の井筒高雄さんは憤ります▼井筒さんらは1日、海外派兵の実態などを伝えようと「ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン」を立ち上げました。安倍政権が進める「戦争する国づくり」で真っ先に犠牲となる現場の自衛官。その声に耳を傾けたい。


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