2016年11月27日(日)
債権法改定の課題指摘
藤野議員 参考人に見解問う
衆院法務委
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政府提出の民法(債権法)改定案について審議している衆院法務委員会で22日、参考人質疑が行われ、法制審議会での改定案の審議状況や今後の課題が述べられました。
弁護士の岡正晶氏は、改定案の保証人保護の拡充や約款ルールの新設を評価しつつ、「不十分な点もある」と指摘しました。名古屋学院大学教授の加藤雅信氏は、商工ローンの再現になると危惧を示しました。
日本弁護士連合会消費者問題対策委員の黒木和彰氏は「契約格差の問題に対応するために、事業者と消費者の定義規定を置くべきだとの議論も最後まで行った」「今回、個人保証や定型約款など前進がある」と述べました。
日本共産党の藤野保史議員は、改定案には保証人になる意思を確認する公証人の規定があるものの、“頼まれて仕方なく保証人になる”問題について質問しました。黒木氏は「(公証人の規定で)手続き的にスクーリング(指導)されることを期待したい」と述べました。
さらに藤野氏は、契約の約款に関する規定が新設されることの意義を質問。黒木氏は約款を重要だとしつつ、内実については国会で議論してほしいと答えました。
黒木氏は「典型的な契約弱者である高齢者に対する暴利行為の問題は間違いなく増える」として、今後の立法的な手当てが必要だと述べました。