「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年9月17日(土)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「自分のそれまでの人生をコンクリートに固めて、沖縄の海に捨てたかった」。労作『沖縄戦と孤児院』の著者、立教大教授の浅井春夫さんは聞き取り調査で言われた言葉が忘れられません▼住民を巻き込んでの地上戦で県民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦。生き延びた人びとの戦後も一様ではなく、70年余が過ぎても心の傷は今なお深い。研究調査をつづける浅井さんの実感です▼昨年の新聞調査では沖縄戦体験者の65%が「今も思い出す」と回答。医師らの調査でも体験した4割の高齢者に今もPTSDの症状があり、基地の存在が苦しめていると▼沖縄戦で母と弟を失い、7歳で孤児になった女性は「戦争を起こしてはいけない、絶対に。平和でなければ」と心から訴えます。その思いは辺野古や高江で連日座り込む、おじいやおばあと同じです▼基地があるゆえに今も“戦場”となっている沖縄。それをなくしたいとの民意を「考慮した」といいながら、どうしてこんな判決になるのか。高裁は国の訴えを認め、翁長知事の辺野古埋め立て承認取り消しを違法としました。国側の主張に立って「基地負担の軽減を求める民意に反するとは言えない」とまで▼スピード違反を重ねる鶴保庸介沖縄担当相は訴訟についても「早く片付けてほしい」。沖縄にみじんも寄り添わない発言は、自衛隊まで動員して建設を強行する安倍政権の姿勢を表しています。しかし、いずれ彼らは思い知るでしょう。平和を求めるたたかいに終わりはないことを。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって