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2016年4月27日(水)

きょうの潮流

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 「無念の思い」。先日、熊本地震に関する防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の緊急報告会で、防災・減災の研究者の口から飛び出した言葉です▼問題の断層帯は「周辺でどんな揺れが発生するのか、力を注いで評価してきたところ。情報がもっともっと周知されて、対策に生かされていたら」と。今回の震源となった布田川(ふたがわ)断層帯と日奈久(ひなぐ)断層帯を指してのことです▼地震学者などでつくる政府の地震調査委員会は、これらの活断層が動けばマグニチュード7級の地震が発生するという予測を早くから公表しています。両断層帯は全国の活断層の中でも、今後30年以内の発生確率が「やや高い」「高い」グループに属しています▼報告会で土砂災害の状況を調査した研究者は、地表に現れた地震断層の近くで住宅の被害の大きな地域が点在していることを説明。活断層が指摘されているなら「危ない場所だと知った上での町づくりが重要になる」と指摘していました▼地域全体でみれば、非常に高い確率で地震が発生すると予測されていた九州。「びっくりしたのは『九州に地震はないと思っていました』というコメント。防災行政をする立場の人がそう言っては困る」と、報告会で指摘する研究者もありました▼一連の地震は発生から2週間近くになります。終息の見通しはなく、専門家は今後も震度5強の揺れが起きる可能性は十分あると警告します。被災者の命と健康をまもる緊急対策が急務です。「想定外」の言葉はもう聞きたくありません。


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