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2015年3月31日(火)

ヨルダン川西岸 オリーブ伐採される

パレスチナ人栽培の1200本

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(写真)ヘブロンのオリーブ畑で働くパレスチナ人女性=24日(野村説撮影)

 【東エルサレム=野村説】イスラエルが占領を続けるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のユダヤ人入植者が28日、南部ヘブロンでパレスチナ人が栽培するオリーブ1200本を伐採しました。地元の人権活動家によれば、同地域でのオリーブ伐採はこの2カ月間で3度目になります。

 ヘブロンはイスラエルが警察権と行政権の両方を持つ地域が広範にあり、イスラエルの「治安確保」を理由にパレスチナ人の土地利用は極めて限られています。畑や家屋の破壊、強制立ち退きなどが頻繁に行われ、井戸掘りや収穫した農作物の売買なども厳しい制約を受けています。

 パレスチナ当局によれば、ヨルダン川西岸をイスラエルが占領した1967年以降、約80万本のオリーブがチェーンソーなどで根元から切られるなど大規模に破壊され、パレスチナ人農民への襲撃も繰り返されています。

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 パレスチナでオリーブの実は、約95%が食用油の原料となり、食材としても使われ、せっけんの原料や保湿オイルなどとしても重宝されます。パレスチナ経済を発展させ、生活を改善するうえで農民が望みを託す主要な輸出品目の一つです。

 国際支援団体オックスファムによれば、オリーブの生産高は豊作時にはパレスチナの農業収益の20%近く、1億9000万ドル(約226億円)相当になります。同団体は、イスラエルが制限するパレスチナでの人と物の往来が自由になったり、オリーブの輸出ができるようになったりすれば、オリーブによってパレスチナが得られる利益の倍加が見込めるとしています。


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