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2015年3月31日(火)

きょうの潮流

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 「ドアを開けろ」。トイレに立った後、操縦室から閉め出された機長の叫び声。ドアを激しくたたく金属音。急降下する機体。無言の副操縦士の呼吸音。そして最後の悲鳴が―▼墜落直前の緊迫した生々しい様子を独紙が明らかにしています。日本人2人を含む乗客乗員150人を乗せ、仏アルプス山中に落ちた独格安航空会社ジャーマンウィングス機。ボイスレコーダーの記録から分かった事実は衝撃でした▼「副操縦士が、故意に高度を下げた」。仏検察当局の驚がくの発表に遺族たちは二重に打ちひしがれました。なぜ、どうして。大勢の命をのみ込んだ暗闇の深さに、悲しみに沈む遺族の口からは「いまだにこの状況が信じられない」▼今は副操縦士のパイロットとしての資質が焦点になっていますが、疑問は多く詳しい解明はこれからでしょう。プロのパイロットになるための訓練は厳しい。副操縦士は平均5年、機長になるまで15年かかるといいます▼もう一つの資格が身体検査。視力や聴力をはじめ、膨大な項目の検査に厳しい基準が設けられています。有効期限も1年か半年。しかし時々の心の病を見抜くことは難しい▼独機の副操縦士の自宅からは病気のため「勤務不可」との診断書が見つかったといいます。会社側は精神面の定期検査はしていなかったと。たくさんの命を運んできた、あるベテラン機長はパイロットに欠かせないものを挙げています。「まず健康。素直で謙虚であること。そして人を愛する心をもち続けること」


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