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2014年12月7日(日)

きょうの潮流

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 冷え込み厳しい日本列島。寒波が居座り全国的に初雪や大雪をもたらしました。車が立ち往生し、倒木で道がふさがり孤立する地区も。各地に警報や注意報が出ています▼きょうは「大雪」です。天地の陽気がふさがり、真冬が訪れるころ。灰色の重たい雪空に、ふと最近知った一首が浮かびました。〈婦(め)負(ひ)の野の薄(すすき)押しなべ降る雪に宿借る今日し悲しく思ほゆ〉。奈良時代の歌人、高(たけ)市(ちの)黒(くろ)人(ひと)が詠んだものです▼雪の降るなか、孤独と郷愁を背負いながら旅した黒人。彼の目的は、官命を受けて地方に残る古い歌の採集にあったという―。一首とともに、そんな逸話を教えてくれたのが清川妙さんでした。本紙連載の「心ときめきするもの」で▼万葉集、徒然草、枕草子…。古典のおもしろさ、味わい深さを伝え続けてくれた清川さんが93歳で亡くなりました。遠い昔の人を人生の師と慕い、心の友として語り合う。みずみずしく柔らかな感性や恋心、命への優しい心根。歌を介し生き方を示しました▼「日々あるのみ。ただいまの一念あるのみ。一瞬一瞬をていねいに、積んでいくことあるのみ」。人間は一生をかけて自分を育てあげていくもの、いけるものだと▼「存命の喜び」を大切にした清川さん。その輝きと相いれない戦争に命がけで反対してきた日本共産党の初心を感じ取っていました。「平和を希求してやまない心。1世紀近くにわたって、この党が守ってきた意志だと思います」。危うさを感じるいま、健闘してほしいと願って。


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