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2014年8月27日(水)

リビア周辺国外相会議

内戦状態の打開訴え

国内では“二つの政府・議会”

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 【カイロ=小泉大介】世俗派とイスラム系民兵の戦闘で内戦状態に陥っているリビア情勢をめぐり、同国とエジプトやチュニジアなど周辺国の外相は25日、カイロで会議を開催し、事態打開に向けた対応を協議しました。しかし、リビアでは同日、イスラム系政党メンバーらが独自の政府を選出する動きに出ています。

 リビアと周辺国の外相が25日の会議で採択した声明は、各武装組織に対し「政治プロセスの前進を促すため、ただちに軍事作戦を停止するよう求める」と強調。国民に向けては「暴力を拒否し、国民的対話による和解と新憲法の制定にとりくむ」よう訴えました。

 リビア暫定議会が求めていた国際社会の介入については「リビアの政治的独立を維持するため、介入は行わない」と表明しました。

 一方、リビアでは25日、6月の総選挙を経て暫定議会が発足したことにより解散したはずの制憲議会が招集され、大学教授のハッシ氏を「首相」に選出。「救国政府」を樹立することを決定しました。暫定議会は世俗・リベラル派が中心となっているのに対し、制憲議会はイスラム系が多数を占めています。

 暫定議会とサニ首相率いる移行政府が、治安上の理由からそれぞれリビア東部のトブルクとバイダを拠点とする一方、イスラム系政治勢力は首都に陣取り対抗している格好です。リビアは民兵同士の抗争に加え、政治的にも一国に“二つの政府と二つの議会”が存在するという異常事態となっています。


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