「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年7月22日(火)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 涼やかに水辺に咲くハスの群落美が楽しめる季節です。水面を覆う緑の葉畑から立ち上がる薄紅や白の花々。各地に名所があり、古くからなじみのハスは夏の季語にもなっています▼蓮(はす)は泥より出でて泥に染まらず。泥水の中から美しい花を咲かせる姿は清らかさの象徴とされてきました。映画「男はつらいよ」の主題歌にもこんなくだりがあります。どぶに落ちても根のあるやつは“蓮(はちす)の花と咲く”▼先日、埼玉・行田市にある「古代蓮の里」に足を運びました。早朝から訪れ、地中深くから開花したハスに思いを寄せる大勢の人たち。40年ほど前、ゴミ焼却場建設のためにこの場所を造成したところ、掘り起こした土の中にあったハスの実が自然に発芽したのです▼研究者らの調べによって、およそ1400年から3000年前のものと推定された古代蓮。3000年前といえば縄文時代の終わりか。いずれにしても時をこえ、眠りから覚めた大輪の花がよみがえる。古代から今につながる歴史のロマンです▼周辺には埼(さき)玉(たま)古墳群もあります。このあたりは利根川と荒川に挟まれた肥(ひ)沃(よく)な土地。かつては40をこえる大小の古墳があったとされ、現在も九つの大型古墳が連なります。稲荷山古墳からは古代史をひも解く重要な鉄剣も見つかっています▼歴史の旅はまた、大陸との結びつきをつよく感じさせます。ハスもアジアの多くで昔から親しまれ、古墳からの出土品にも渡来人の技術が生きています。そこに、国境の壁はありません。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって