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2013年9月14日(土)

主張

堺市長選告示へ

「自治都市」守れの大義かかげ

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 84万市民が暮らす大阪第2の政令市、堺市の市長選挙が15日に告示されます。2期目を迎える現職の竹山修身(おさみ)市長に対し、橋下徹大阪市長が共同代表の「日本維新の会」傘下の地域政党「大阪維新の会」が、「大阪都」構想に堺市も参加させようと対立候補を擁立。「維新」による「堺市つぶしを許すな」と全国注視の選挙です。竹山氏のもとには、「自治都市」堺の伝統を守れと期待が寄せられており、市長選は、堺市をつぶす勢力と堺市を守る勢力の正面対決です。日本共産党は広範な市民とともに、竹山氏勝利に力を尽くします。

堺市つぶす「都」構想

 堺市は、古くから「東洋のベニス」とも呼ばれた貿易港として栄え、中世から近世にかけ広範な自治が認められた「自治都市」として発展しました。橋下・「維新の会」がすすめる「大阪都」構想は、その堺市をつぶし、「自治都市」の伝統を根こそぎ奪うものです。

 「大阪都」構想は、政令市である大阪市と堺市を廃止・解体し、複数の特別区に分割することを目指しています。橋下「維新の会」共同代表が市長の大阪市と、松井一郎「維新の会」幹事長が知事の大阪府では、大阪市を5〜7の特別区に解体する構想が進んでいますが、「都」構想をいっそう推進するためには堺市の参加が不可欠だと、堺市つぶしに乗り出してきたのが今度の市長選です。

 「都」構想で大阪市や堺市を廃止して特別区にすると、「都」知事に大きな権限が集中し、財政も「都」に吸い上げられます。「維新の会」は、府と政令市の二重行政の無駄を省くといいますが、権限も財政も集中する「都」がおこなうのは大型開発など広域行政で、細切れになる「特別区」では財政も人員も確保できなくなるため、福祉や教育など住民に不可欠なサービスが後退するのは目に見えています。

 現に大阪府と大阪市の「府市統合本部」の論議では、「都」の仕事として「関空リニア」やカジノ建設などの大型開発の構想が持ち出される一方、大阪市では国保料の値上げや「敬老パス」の有料化などが進められています。「都」構想は住民にとって“百害あって一利なし”です。

 橋下・「維新の会」が担ぐ、前「大阪維新の会」堺市議の陣営は、「『都』構想に参加しなければ堺市は取り残される」などといいながら、「堺市はつぶさない」と弁解します。しかし「維新の会」は一昨年の大阪市長選でも「大阪市はつぶさない」と市民を欺くビラをまき、選挙が終わると市をばらばらにする構想を持ち出しました。「維新の会」が堺市政をのっとり、「都」構想に参加させれば、政令市としての財政も権限も奪い、堺市をばらばらにするのは明らかです。

広範な市民の力集めて

 「大阪都」構想に反対し、不参加を表明した竹山市長のもとには、多くの市議や市民、団体などから、「堺市を守ろう」と、広範な支持が寄せられています。「維新の会」は現市長に対して、“共産党がいっしょだからだめ”と中傷しますが、それこそ広範な市民に背を向けた、時代遅れの「アカ攻撃」で民主主義を踏まえないものです。

 文字通り、市民の力で堺市つぶしの攻撃を打ち破ってこそ、堺市の「自治都市」の伝統も、市民の暮らしも守ることができます。


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