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2013年6月8日(土)

都議選で民主党海江田代表 「チェック役」自称するが

築地移転 自公と密室協議、公約裏切る

小児病院 存続から廃止へ突然の変節

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(写真)「築地市場の移転に民主党はNO!」と大書きした2009年都議選の民主党マニフェスト

 民主党の海江田万里代表が、都議選(14日告示、23日投票)に向けた街頭演説で、猪瀬直樹都政の「チェック役」として民主党を売り込もうと懸命です。国政でも都政でも公約違反を重ね、都民の厳しい批判にさらされている同党の劣勢挽回を狙ってのことでしょうが、この4年間、都民を裏切り続けてきた過去を消せるものではありません。

 「都議会の第一の役割は、知事の行き過ぎをチェックすること」「正しい政策は後押しし、間違った政策には、はっきりノーというのが議会の役割だ」―海江田代表は、都内各所で行った街頭演説でこう主張しました。

 しかし、この4年間、民主党が都議会で果たした役割は、都政の「チェック役」どころか、都民を裏切り、自民、公明とともに都民に冷たい都政を進める「推進役」でした。

 その実例の一つが、取引額で世界最大の卸売市場で“都民の台所”築地市場(中央区)の移転問題です。

 4年前、多くの市場関係者が現地での再整備を求めていました。移転予定地となっている江東区豊洲の東京ガス工場跡地は、高濃度の有害物質に汚染されていることが明らかになり、「食の安全」の立場から都民の反対の声が大きく広がっていました。

 前回都議選(2009年)で民主党は54議席を獲得し、都議会第1党となりました。このときのマニフェストで「築地市場の移転に民主党はNO! 自民党はYES」と公約し、築地市場移転問題を最大の争点に掲げました。

 ところが民主党は、10年3月の都議会で、自民、公明と密室協議を重ねたすえに、豊洲の土地購入費など移転経費1281億円を含む予算に賛成し、移転を認める立場に変質しました。

 もう一つ実例をあげましょう。清瀬市、八王子市、世田谷区梅ケ丘の都立3小児病院の廃止問題です。「子どもたちの命を守る病院をなくさないで」と住民や患者が、存続を求めて病院ごとに守る会をつくり、のべ50万人を超える署名を集めるなど運動が大きく広がりました。

 前回の都議選で、民主党は「都立病院、市立病院など公的病院はもちろん、必要な病院は存続させます」と公約。「清瀬小児病院の移転廃止に反対!」「八王子小児病院移転NO!」と掲げた候補者もいました。

 選挙の結果、日本共産党や民主党など病院存続を公約した議員が過半数を占めました。09年3月の都議会で自民、公明が強行した廃止条例に対し、改めて存続条例を可決する可能性が生まれました。

 日本共産党は民主党と、存続条例案を提案することで合意し、協議を重ねました。ところが民主党は同年11月13日になって突然、廃止を前提に受け皿づくりや医療体制整備などを都知事に申し入れ、存続条例を提出しないことを決めました。

 この4年間、民主党都議が相次いで離党していますが、一連の公約違反を離党理由にあげる都議もいました。

 海江田代表が公約違反の過去にほおかむりしたまま、都政の「行き過ぎをチェック」するなどと民主党を売り込もうとしても、この4年間を知る多くの都民は決してだまされません。(佐藤つよし)


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