2013年2月3日(日)
安倍首相沖縄訪問
「オスプレイ訓練県外に」
首相、全国拡散の考え示す
安倍晋三首相は2日、沖縄県那覇市内のホテルで仲井真弘多知事と会談しました。
このなかで仲井真氏は米海兵隊普天間基地(宜野湾市)への垂直離着陸機MV22オスプレイについて、「開発途上で安全性に問題があったものについて、反対するのは当たり前だ」と述べ、墜落事故が相次いだ同機の配備撤回を求めました。
さらに、「(日米合意で)民家の上空を飛ばないようにしようとか、街の真ん中にある(普天間)飛行場でできるわけがない。だから県民の不安はまったく払しょくされていない」と批判しました。
これに対して安倍氏は、オスプレイ配備を前提に「住民の生活への影響や不安を払しょくしていく」と述べた上で、「(オスプレイの)訓練をなるべく県外等に移していくことに努力したい」と表明。オスプレイの危険な飛行訓練を全国に拡散する考えを示しました。
普天間基地の名護市辺野古への「移設」・新基地建設について仲井真氏は、「県民には県外(移設)という強い願いがある。われわれの願いに沿うような形で解決してほしい」と要請。これに対して安倍氏は、「普天間の固定化はあってはならない。米国との合意の中で進める」と述べ、あくまで辺野古への新基地建設を加速する考えを示しました。
一方、沖縄本島南部の「嘉手納以南」の基地返還について安倍氏は、「統合計画の策定を加速させる」と述べましたが、具体的な時期については触れませんでした。昨年4月の米軍再編見直しでは、統合計画を2012年末までに作成することで合意していましたが、現時点で見通しは立っていません。
会談には、山本一太沖縄担当相、世耕弘成官房副長官らも同席しました。