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2013年1月22日(火)

きょうの潮流

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 1964年10月10日東京オリンピックの開会式。ギリシャを先頭にした入場行進の最初のほうに、一人だけの選手団が登場しました。それが、五輪初参加となったアルジェリアでした▼戦後、7年半におよぶフランスとの独立戦争に勝利。130年余にもわたった植民地支配に終止符を打ちました。民族解放をもとめてたたかう北アフリカの大国の姿は、20世紀に次々と独立を勝ちとった大陸の象徴になりました▼日本とは遠く離れている地ですが、つながりは深い。62年の独立宣言から2年後に国交をむすび、67年には早くも日本企業が進出しています。当時のブーメディエン大統領は「アルジェリアの再建のためには、日本を見習え。日本人の誠実さを身につけろ」と発破をかけたといいます▼国土は日本の6倍もありますが、その8割以上は広大なサハラ砂漠です。人口も地中海沿岸部に集中してきましたが、その不毛の地に豊かな天然資源が埋まっています▼フランスが手放したくなかった理由の一つもここにあります。いまや輸出のほとんどを石油や天然ガスに頼っている同国。その施設をテロリストに襲われたのですから政府は内外への威信をかけて早期鎮圧に乗り出したのでしょう▼しかし、いま人質をめぐる情報は刻々ときびしさを増しています。憎しみや悲しみの連鎖をもたらすテロは、どんな「大義」があっても受け入れられません。同時に、自主独立をかちとった誇り高い民族として、人命を最大限に尊重してもらいたかった。


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