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2013年1月4日(金)

きょうの潮流

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 被災地を回っていると、「絆」の一字が目に入ります。全国からの励ましを力に少しでも前に進んでいきたいという表れでしょう▼大槌町で幕末のころからつづく小川旅館は、被災で全壊。一時は再開をあきらめた女将(おかみ)さん。しかし先月、別の土地を借りて「絆館」として再出発しました。避難所で苦労をともにした仲間や宿泊客の支えが背中を押したといいます▼気仙沼市の復興商店街「南町紫市場」。ここの初売りでは東京・練馬の富士見台小学校から贈られた絵本が子どもたちにプレゼントされていました。同校では以前から気仙沼のサンマで親睦会を開催。それで縁ができました▼津波ですべてがさらわれた跡地にできた南三陸町の「伊里前福幸商店街」には華やかな旗がはためきます。サッカーJリーグのチームフラッグです。目印となる旗の寄贈をツイッターで呼びかけたところ、それに全国のJリーグサポーターが呼応。応援メッセージや選手のサイン入りの旗が次つぎに届きました▼人と人との結びつきが被災地に笑顔や元気をもたらす一方で、仮設住宅では正月を孤独にむかえた人もいます。家族でゆっくりとすごしたいのに場所がない。出て行くあてもなく、医・職・住の問題は深刻なままです▼震災からもうすぐ2年。いまもなお荒涼とした風景を前に、あらためて、苦境を生きぬく人間のたくましさを感じました。生活再建へ懸命にがんばっている人、そこに心を寄せる人。その絆が生きる社会をつくりたい。思いも新たに。


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