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2012年12月3日(月)

最賃50%引き上げへ

インドネシア大統領

「低賃金時代終わった」

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 【ハノイ=面川誠】賃上げ要求のストライキが相次いでいるインドネシアで、来年から最低賃金を全国平均で50%と大幅に引き上げることを決めました。派遣労働や請負労働の条件も厳しくするとしています。

 ユドヨノ大統領は11月29日、地方自治体の首長らを集めた会議を開き、「地域を発展させるときには、住民が発展を享受できる収入を保証すべきだ」と述べ、「これはわれわれの道徳的義務だ。低賃金と不正義の時代は終わった」と強調しました。

 首都ジャカルタが現行の最低賃金月額153万ルピア(約1万3000円)を44%引き上げて220万ルピア(約1万9000円)にするなど、各地の行政当局が大幅引き上げを決定。工業相の発表によると、全国平均では約50%の引き上げで200万ルピア(約1万7000円)になる見通しです。

 インドネシア経営協会は「賃上げコストの負担で企業閉鎖が多発して、ジャカルタだけで1万人以上が失業するだろう」として、最低賃金引き上げの取り消しを求める訴訟を起こす構えです。

 これに対して、小売チェーン大手「RALS」専務のスジャント氏はジャカルタ・ポスト紙に「経営コストは21%上昇するが、消費者の購買力が強まるので、売り上げが24%増になると見込んでいる」として、「賃上げは良い機会をもたらす」と評価しました。

 ユドヨノ大統領は多発する労使紛争について「時限爆弾にならないよう、適切で公正な対応をすべきだ」と主張。「国の経済を発展させるためには、労働者と企業の双方が利益を得る方式が必要だ」と強調しました。


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